【4月21日 AFP】サッカーイングランド代表のロイ・ホジソン(Roy Hodgson)監督は20日、レスター・シティ(Leicester City)のジェイミー・バーディー(Jamie Vardy)が、2-2で引き分けた17日のウェストハム(West Ham)戦で、ダイブ(シミュレーション)したと判断され退場となったことに同情を示した。

 ホジソン監督の下で代表6試合に出場しているバーディーは、本拠地キング・パワー・スタジアム(King Power Stadium)で行われた試合の後半に、ウェストハムのアンジェロ・オビンツェ・オグボンナ(Angelo Obinze Ogbonna)からのファウルを誘発しようとピッチに倒れ込んだとみなされ、この試合2枚目のイエローカードを提示された。

 この退場処分に激高したバーディーは、イングランドサッカー協会(FA)の規則違反に抵触するような行為におよび、2試合の出場停止処分が科される可能性が浮上。しかし、ホジソン監督は、同選手の過剰反応には当然の理由があると擁護した。

 英ロンドン(London)で開かれたFAの会見でホジソン監督は報道陣に対し、「バーディーは先日の試合で退場になったが、またしても私は不利な立場を選ぶ。すなわち、あれはダイブであるとは思わない」とコメントした。

「彼はバランスを崩した。すなわちPKでもない。あのスピードで走りながら、バランスを崩しただけだ」

「あれは、カバーを試みたディフェンダーとほんの少し接触しただけだ。バーディーが倒れたのはバランスを崩したからであって、彼がダイブを狙っていたとは思わない」

「しかし、彼の倒れ方を見る限りダイブしようとしていたと、すべての解説者が話している。それでも私の意見は反対で、彼を責める気にはなれない。彼に同情するよ。本当にアンラッキーだったと思う」

 18日付の英紙のスポーツ面は、29歳のバーディーがジョナサン・モス(Jonathan Moss)主審に激しく詰め寄る写真でにぎわっていた。しかしホジソン監督は、残念な出来事だったとはいえ、その反応は理解できると話し、「彼は人間として、当然の反応を示した」とコメントした。

「彼は審判に対して、『もういい、分かった』と言って握手をしたり、おとなしく引き下がったりせず、いくらかののしっていた。しかし、彼は一人の人間であり、あれは仕方ないことだ」

 21日に行われるFAの聴聞会で、不適切な行為に対する処分が下されることになっているバーディーは、すでに24日のスウォンジー・シティ(Swansea City)戦に欠場することが決まっており、翌週のマンチェスター・ユナイテッド(Manchester United)戦の遠征メンバー入りを逃す可能性もある。(c)AFP