【4月18日 AFP】15-16イングランド・プレミアリーグは17日、第34節の試合が行われ、首位レスター・シティ(Leicester City)はエースのジェイミー・バーディー(Jamie Vardy)が物議を醸す判定で退場処分になりながらも、ウェストハム(West Ham)と2-2で引き分けた。

 前半18分にバーディーの今季22得点目で先制したレスターだったが、迎えた後半、バーディーがペナルティーエリア内で倒れると、ジョナサン・モス(Jonathan Moss)主審はシミュレーションと判断し、バーディーに2枚目のイエローカードを提示。レスターは10人での戦いを強いられることになった。

 そして後半39分、レスターはウェス・モーガン(Wes Morgan)がウィンストン・リード(Winston Reid)を倒すと、主審はウェストハムにPKを与えた。いら立ちを募らせるレスターを尻目に、ウェストハムはアンディ・キャロル (Andy Carroll)がPKを決めて同点に追いつくと、2分後にはアーロン・クレスウェル(Aaron Cresswell)が逆転ゴールを決めた。

 ところが、レスターが本拠地で敗戦を喫するかのようにみえた後半ロスタイム、モス主審がまたしても試合の行方を左右する判定を下す。ジェフリー・シュルップ(Jeffrey Schlupp)がエリア内でキャロルと競り合うと、主審はあっさりPKを指示。これを途中出場のレオナルド・ウジョア(Leonardo Ulloa)が決め、レスターがほぼラストプレーで同点に追いついた。

 試合終了後、ピッチを離れるモス主審にはブーイングが浴びせられた。バーディーがシミュレーションを取られた場面は、映像を確認する限り、ウェストハムのアンジェロ・ オビンツェ・オグボンナ(Angelo Obinze Ogbonna)がバーディーに足をかけているように見えた。

 それでも、レスターのクラウディオ・ラニエリ(Claudio Ranieri)監督は、判定についてはコメントせず、優勝を目指し、引き分けに持ち込んだ選手たちの姿勢をたたえた。

「退場で試合の流れが変わったが、私がジャッジするのは自分の選手たちであって、審判ではない。審判は私の管轄外だ」

「チームは素晴らしかった。これが私たちの魂だ。私たちは毎試合、血と、ハートと、魂でプレーする。立派だった。心理的にもこれはとても重要な勝ち点1だ」

 レスターは暫定ながら2位トッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)との勝ち点差を8に広げたが、18日の試合でトッテナムがストーク・シティ(Stoke City)に勝利すれば、その差は5に縮まる。そうなれば、エースを欠いて臨む次節スウォンジー・シティ(Swansea City)戦でレスターにさらなる重圧がかかることになる。