【9月21日 AFP】男子テニス、国別対抗戦のデビスカップ(Davis Cup 2015)は20日、各地でワールドグループ準決勝が行われ、英国とベルギーが決勝で対戦することが決まった。

 英国は、世界ランク3位のアンディ・マレー(Andy Murray)が7-5、6-3、6-2でオーストラリアのバーナード・トミック(Bernard Tomic)を下すと、1978年以来となる決勝進出を果たした。

 2度の四大大会(グランドスラム)制覇を誇るマレーを擁する英国は、11月27日から3日間の日程で行われるベルギーとの決勝で、1936年以来の優勝を目指す。

 ベルギーは、第5試合に出場した世界ランク64位のスティーブ・ダルシ(Steve Darcis)が、4度目のマッチポイントを制し、6-4、2-6、7-5、7-6でアルゼンチンのフェデリコ・デルボニス(Federico Delbonis)を下した。この結果、ベルギーは逆転でアルゼンチンを破り、1904年以来の決勝に駒を進めた。

 28歳のマレーは、デビスカップのシングルス通算27試合で25勝目を挙げ、英国が宿敵オーストラリアに勝利するのは、37年ぶりの出来事になった。

 また、9度のデビスカップ制覇を経験している英国が最後に優勝した1936年大会では、フレッド・ペリー(Fred Perry)氏とヘンリー・オースチン(Henry 'Bunny' Austin)氏がチームをけん引し、ウィンブルドン(Wimbledon)で行われた決勝で、くしくも同じオーストラリアを破って戴冠を果たしていた。

 マレーは英国放送協会(BBC)に対し、「母国とチームメートのために勝利するというのは、大きな意味があることだ。観客は最初の一球から最後まで最高だったよ」とコメントしている。

「今週末は、正直に言ってそこまで調子が良くなかった。腰に問題があって、それを何とか紛らわそうとしていた」

 2010年に欧州・アフリカゾーンIIへの残留すら危ぶまれていた英国が、その5年後にワールドグループ決勝に進出するというのは、見事な逆転劇としか言いようがない。

 ブリュッセル(Brussels)では、世界ランク15位のダビド・ゴフィン(David Goffin)が6-3、6-2、6-1でアルゼンチンのディエゴ・シュワルツマン(Diego Schwartzman)を下し、戦績を2勝2敗のタイに戻すと、最後は31歳のダルシがベルギーに逆転勝利をもたらした。

 2013年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2013)でラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)を破ったこともあるダルシは、「キャリアで最も素晴らしい瞬間の一つだった。信じられないような雰囲気だった。内心、落ち着いているのが難しかった」と興奮を語っている。(c)AFP/Dave JAMES