【9月1日 CNS】夏の映画シーズンの終了まであと14日というところで、その興行収入はすでに過去最高額を更新した。  

 中国のオンラインチケット販売大手、「猫眼娯楽」が運営する興行データ分析アプリ「猫眼専業版」のデータによると、8月17日午後7時29分現在、2023年夏休み期間の映画興行収入(予約販売含む)が177億7900万元(約3569億円)を突破し、2019年の177億7800万元(約3568億円)を上回り、中国映画史における夏休み興行の過去最高額を更新した。同時に、大型興行収入が58日連続で1億元(約20億円)を超え、中国映画史の連続1億元超え日数の新記録を樹立した。4作品の興行収入は20億元(約402億円)を突破し、中国映画史における夏休み興行の新記録を打ち立てた。   

 映画テレビ業界の関係者は、中国政府系経済紙「証券日報(Securities Daily)」の取材に対し、「現在の映画テレビ業界の強力な回復は、業界の予想を超えたものだと言える。同時に、興行収入が歴史記録を更新したことで、業界関係者の自信も大きく高まった」と述べている。

「夏休み興行は、高品質で満足度の高い中国産映画のけん引により、熱気がどんどん高まり、中国映画市場の強いレジリエンスと生気にあふれる活力を全面的に示した」。猫眼娯楽は、中国映画業界の重要な参与者の一つとして、中国映画の未来に対して自信に満ちていると語っている。

 業界が回復を加速する中で、映画関連上場企業の業績も持続的に回復している。「横店影視」の半年報によると、2023年上半期には売上高が11億7200万元(約235億円)に達し、前年同期比で40.69パーセント増加した。上場会社株主に帰属する純利益は1億1300万元(約22億6837万円)で、前年同期比で赤字から黒字に転換した。

 同日、猫眼娯楽も正式に2023年中間決算を発表した。発表によると、2023年6月30日までに、猫眼娯楽2023年上半期の総収入は21億9700万元(約441億円)で、前年同期比で84.4パーセント増加した。純利益は4億500万元(約81億円)で、前年同期比で166.8パーセント増加した。期間中の調整後純利益は4億5600万元(約91億5379万円)だったという。   

 横店影視は2023年、中国国内の映画市場は需給の両端がいずれも回復したため、業界内部の「再構成」ペースを加速させた。量的変化が加速し、映画業界は「減量・質向上」の道を歩み続けているとみている。   

 夏休み興行が多くの記録を更新する中で、市場関係者は、映画関連上場企業が第3四半期(7〜9月)に利益還元に向かう可能性が高いと予想している。(c)CNS/JCM/AFPBB News