【5月12日 CNS】最近数日間、赤いかつらを被り、赤いユニフォームを着た中年男性たちが全国の映画館で活躍している。

 こうした行動の背景には、『SLAM DUNK(スラムダンク)』映画版の公開しかない。アニメ版『SLAM DUNK』は1993年に放送され、物語の中で「湘北が優勝しなかった」ことは、多くの視聴者の「青春の遺恨」となった。30年後、これらのファンの遺恨がビジネスチャンスになった。

「『SLAM DUNK』の主要な観客層は30歳から39歳の大人の観客で、こうした観客の特性は非常に明確で、近年では珍しいことだ」と、中国の映画情報プラットフォーム「灯塔専業版」のデータアナリストの陳晋(Chen Jin)さんは語った。

 おそらく、この30代の中年男性ファンたちが、「青春の思い出」を抱き、『SLAM DUNK』の関連グッズを「爆買い」しているのだろう。

 4月20日、『SLAM DUNK』映画版の制作会社と著作権保有会社である東映アニメーション(Toei Animation)が、天猫(Tmall)の公式旗艦店(オフィシャル・フラッグシップ・ショップ)で湘北チームのユニフォーム、フィギュア、帽子などの一連の関連グッズを掲載した。

 報道によると、グッズが販売された初日、東映アニメーションの旗艦店の『SLAM DUNK』関連グッズの売上高が300万元(約5807万円)を突破し、一部のグッズは1分以内に完売したという。

 4月24日、中新経緯(Economic View)は東映アニメーションの旗艦店で、ユニフォーム、一部のフィギュアなどの関連グッズが品切れになっていることを確認した。

 例えば、湘北チームのユニフォーム1枚の値段は499元(約9658円)で、発売開始後、すでに3000枚以上が売れ、現在は売り切れ表示となっており、「支払い後50日以内」発送予定と表示されていた。

 正規のチャンネルでの購入品であるユニフォームは、いまだ出荷されていないが、中古品プラットフォームでは、すでに多くの人が価格に上乗せして転売している。

 関連グッズを二次市場で販売する張凱(Zhang Kai)(仮名)さんによると、彼は今回合計で20枚のユニフォームを入手したという。

 詳細ページを見ると、張凱さんはこれらのユニフォームに価格を付け、1枚当たり699元(約1万3529円)から999元(約1万9339円)に設定しているが、この価格は最終価格ではなく、この後さらに「二次市場」で値段が決められるという。

 報道によると、過去1週間、フリマアプリ閑魚(Xianyu)での、『SLAM DUNK』の関連新掲載商品の数は1万点を超え、前週比で261%増加した。また、閑魚の70万人近くのユーザーが、「遊び」カテゴリーにある「私の青春はSLAM DUNKだ」というトピックをフォローしているという。(c)CNS/JCM/AFPBB News