【4月27日 People’s Daily】中国の共同溝の工事中に使用される管推進機に搭載する減速機の85%以上は湖北科峰知能伝動会社(KOFON)の製品で、高速道路の料金所に利用されるETC専用ゲートを制御する減速機の80%以上も同社の製品だ。

 科峰伝動の呉俊峰(Wu Junfeng)会長は、「(同社は)年間販売収入の15%を研究開発に投入し、年間利益の80%を技術革新に使い続けている。原材料、部品の全てを中国産から採用することによって、減速機の精度の国際先進レベルへの向上と大量生産の実現に成功した」と述べた。

 科峰伝動のストーリーは「専精特新(専門性・精密化・差別化・新規性)」企業が重要分野で全力を尽くし欠点を改善してきた事例の1つだ。中小企業でも大きなことができる。中央経済工作会議は、製造業のコア・コンピタンスを向上させ、いくつかの産業基盤再生プロジェクトを立ち上げ、一連の「専精特新」企業の創出を提案した。

「中国はこれまで計4万社以上の『専精特新』企業、4762社の『小さな巨人』企業を育成してきた。そのうち、「小さな巨人」企業は平均50件以上の有効特許を保有し、6割超が工業基盤分野に従事し、7割超が10年以上細分化された業界を開拓しており、8割超が所在省の細分化された市場でトップに位置している。主力業務の収入が全体の売り上げに占める割合は97%以上に達している」。工業・情報化省の徐暁蘭(Xu Xiaolan)次官は、「専精特新」企業は中小企業のイノベーション・モデルチェンジのために模範的な先導の役割を発揮し、製造強国建設の重要な力となっていると述べた。

「専精特新」企業がサプライチェーンの強化・補充の新たな力になった裏には、イノベーションに対する高度重視と継続的な投資がある。

「『小さな巨人』企業のイノベーション能力は高く、研究開発者の割合は25%に達し、研究開発の平均強度は7%を超え、研究開発の年間投資額が1000万元(約1億9800万円)以上の企業は50%を超えている」。工業・情報化省中小企業局の梁志峰(Liang Zhifeng)局長は、新たな科学技術革命と産業変革の加速に伴い、「専精特新」企業のイノベーション・創出の活力は絶えることなく湧いてくるだろうと述べた。

 細分化された分野での競争優位の確立を通じて、コア技術でイノベーションによるけん引を実現し、「専精特新」企業は強靱(きょうじん)性をさらに十分に発展させている。

「革新的中小企業から出発し、イノベーション能力や、専門性、市場競争力を高め、『専精特新』中小企業に発展させ、さらに製品市場を細分化したイノベーションによるけん引、品質の向上、ブランド育成に継続的に専念することにより、世界市場での地位を強固にし、向上させ、ニッチトップ企業に成長することは、中小企業の小から大へ、大から強へ、強から優への明確なルートになっている」と、中国中小企業国際協力協会(CICASME)の単立坡(Shan Lipo)副会長は述べた。

 工業・情報化部が1000社余りの「小さな巨人」企業を追跡した結果、2021年1月から9月にかけて、中国の「小さな巨人」企業の営業収入と利益総額は前年同期比でそれぞれ31.6%と67.9%増となり、一定規模以上の工業の中小企業の成長率をそれぞれ8.8ポイント、35.4ポイント上回った。多くの中小企業は、「専精特新」が企業のモデルチェンジ・発展の重要な方向になっていると考えている。(c)People’s Daily/AFPBB News