【5月10日 AFP】イスラム組織ハマス(Hamas)は10日朝、同組織の代表団がパレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)での戦闘休止をめぐる交渉が行われていたエジプトの首都カイロを離れカタールの首都ドーハに向かったと明らかにし、交渉のボールは今、「完全に」イスラエルの手にあると述べた。

 ハマスは他のパレスチナ武装組織に向けたメッセージで、「占領軍(イスラエル)は、仲介国が提示した休戦案を拒絶し、いくつかの重要な問題に異議を唱えた」が、ハマス側はこの休戦案を支持しているとし、「したがって、ボールは今、完全に占領軍(イスラエル)の手にある」と主張した。

 エジプト政府系のアルアカヘラ・ニュースは9日、ガザでの7か月に及ぶ戦闘の休止を目的とした2日間の交渉後、イスラエルとハマス双方の代表団がカイロを離れたと報じていた。

 ハマスは6日、仲介国が提示した停戦案を受け入れると表明した。ハマスによれば、休戦案はイスラエル軍のガザからの撤退、パレスチナ人避難民の帰還、イスラエル人人質とパレスチナ人囚人の交換が含まれ、恒久的な休戦を目指す内容となっていた。

 一方、イスラエル首相府は同日、「イスラエル側の本質的な要求からは程遠い」が、交渉団をカイロに派遣すると述べていた。

 イスラエルは、ハマスを完全に解体しなければならないとの主張を崩しておらず、恒久的な休戦案に難色を示している。(c)AFP