【3月1日 Xinhua News】中国陝西省西咸新区にコンピューターゲームの腕前を競う「eスポーツ」のチームや大会の運営などを行う会社を設立した党其雷(とう・きらい)さんは大学1年生だった2011年、ゲーム「リーグ・オブ・レジェンド」(LoL)に出会い、夢中になってプレイした。当時はLoLが中国に進出したばかりだったが、今では多くのプレイヤーを有している。だがeスポーツを職業とする夢を持っているプレイヤーはごく少数にすぎない。

 2018年に開かれた同ゲームの世界大会「ワールドチャンピオンシップ」決勝で、中国の「Invictus Gaming」(IG)チームが勝利。大会8年目の開催でLoLの中国リーグ(LPL)所属チームが初めて優勝した。中国の多くのeスポーツファンが、理解してもらえなかった自身の青春がついに認められた瞬間だったと話す。

 騰訊(テンセント)傘下でインターネット関係リサーチ会社の企鵝智酷が騰訊電競と共同で発表した「2018年中国eスポーツ産業発展報告」によると、2018年の中国のeスポーツプレイヤーは3億人を突破し、市場規模は84億8000万元(1元=約16円)に達する見込みで、2020年に200億元を超えると予測される。

 党さんは2018年2月、陝西秦雲電競文化発展公司を立ち上げ、6月にはLoLチーム(02G)を設立した。チームはこれまでに陝西省チャンピオン7回、全国8強2回、全国4強1回という好成績を収めている。

 党さんはインタビューで「実際のところ、(大会で繰り広げられる)すばらしい対戦はeスポーツ産業チェーンの一環にすぎず、この他にも人材育成、チーム管理、イベント運営などさまざまな面がある。ゲームの腕前にかかわらず、誰でもeスポーツ産業に参加できる」とeスポーツが「ゲームをプレイする」だけではないことを何度も強調した。

 「北西部大学間eスポーツリーグ」は同社が創立した初の大会のブランド。省内では、100近くの大学の100万人ほどの学生が、大きなeスポーツ愛好家層を構築している。

 ゲームチームの運営からイベントの組織まで、党さんら社員は「選択から堅持、堅持から確信」の過程を経験してきた。党さんは、「2022年の杭州アジア大会でeスポーツが正式競技として採用されることは大きな励みになるとして、eスポーツ事業が大きく発展していくと確信している」と述べた。(c)Xinhua News/AFPBB News