現在、侯氏と「雛鷹農牧」の両方が信用危機に瀕しているのだ。

 中国の裁判所の情報サイト「中国執行情報公開網」によると、「雛鷹農牧」は10月にブラックリストに名を連ねた。理由は、「雛鷹農牧」が銀行からの借款の元本1億5000万元(約24億5000万円)と延滞金利を返済していないことと、侯氏らが提供した連帯保証が全く実行されておらず、「正当な理由なく和解契約を履行しない」ため、としている。

■60億元を超える負債

「雛鷹農牧」2018年第3四半期の業績報告によると、償還期限が1年以内の流動負債は38億5000万元(約629億円)、その他流動負債は26億元(約425億円)、負債合計は60億元(約980億円)に上る。

 キャッシュフローが困難であることは、財務データから見て取れる。2018年の第3四半期の報告書によると、経営活動によるキャッシュフローは正味マイナス11億2000万元(約184億円)となっている。

 圧力はこれだけではない。9月末時点で、赤字が更に拡大。純損失は8億6900万元(約142億円)で前年同期比1141.39%拡大し、2018年の通年では15億元(約246億円)から17億元(約279億円)の赤字になると予想している。

「雛鷹農牧」によると、18年8月3日時点で、約3億5000万元(約57億円)の資産が差し押さえられ、その中には36件の不動産と土地が含まれるという。公表されていない訴訟・仲裁案件でも3億元(約49億円)近い金額が係争中という。(c)東方新報/AFPBB News