【8月28日 AFP】全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2018)は27日、男子シングルス1回戦が行われ、大会第1シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は、対戦した同胞のダビド・フェレール(David Ferrer)が、けがを理由に第2セットの途中で棄権したことを受け、2回戦へ駒を進めた。

 高温多湿の夜のアーサー・アッシュ・スタジアム(Arthur Ashe Stadium)での一戦は、ナダルが第1セットを6-3で先取した後、元世界ランク3位のフェレールが第2セットでブレークに成功し、4-3とリードしながらも途中でプレーを断念。この試合がフェレールにとって、四大大会(グランドスラム)で現役最後の試合となった。

 2013年の全仏オープンテニス(French Open 2013)でナダルに次ぐ準優勝を飾っている36歳のフェレールは、「グランドスラムでは、これが自分にとって最後の試合だ」「この大会には素晴らしい思い出がある。今夜は最後まで戦えなくて、とにかく申し訳ない」とコメント。母国で行われる来年のマドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2019)で、現役最後の試合を飾ることになった。

 通算18回目のグランドスラム制覇を目指し、2回戦ではカナダのバセック・ポスピシル(Vasek Pospisil)を迎え撃つことになったナダルは、「ダビドのことは本当に残念だし、気の毒に思う」と親友を気遣うと、「自分たちは親しい友人であり、ローラン・ギャロス(Roland Garros、全仏オープン)やデビスカップ(Davis Cup)などで素晴らしい瞬間を共有してきた。私たちの国で、彼は最も偉大な選手の一人だ。最高の人間であり最高のプレーヤーだ」と語った。

 一方、順当にいけばナダルが準決勝で激突する可能性がある第3シードのファン・マルティン・デルポトロ(Juan Martin Del Potro、アルゼンチン)は、米国のドナルド・ヤング(Donald Young)に6-0、6-3、6-4で勝利を収め、2回戦に進出した。

 2009年大会でキャリア初のグランドスラム制覇を成し遂げた後、手首の故障に悩まされ続けていたデルポトロは、全米オープンで通算30勝目を記録。2回戦の相手に決まった米国のデニス・クドラ(Denis Kudla)は、マッテオ・ベレッティーニ(Matteo Berrettini、イタリア)との1回戦を6-4、7-5、6-2で突破した。(c)AFP