【3月8日 AFP】サッカー欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2017-18)決勝トーナメント1回戦第2戦でトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)を逆転で下したユベントス(Juventus)のDFジョルジョ・キエッリーニ(Giorgio Chiellini)が7日、31歳で亡くなったダビデ・アストリ(Davide Astori)にこの勝利をささげた。

 イタリア・セリエAのフィオレンティーナ(Fiorentina)で主将を務めたアストリは3日夜、滞在先のホテルで心停止の状態で発見された。これを受けて、会場のウェンブリー・スタジアム(Wembley Stadium)ではアストリに黙とうがささげられ、キエッリーニは涙を拭った。試合はユベントスが2-1で勝利し、2試合合計スコア4-3で準々決勝に進出している。

 8日に営まれるアストリの葬儀に参列するキエッリーニは、BTスポーツ(BT Sport)に対して「葬儀に参列する者にとって、あしたはつらい一日になる」と話し、「勝利を彼にささげる。きょうも彼はわれわれの心の中にいた。何度も泣いたよ。ファンタスティックな選手だった。試合中はプレーと結果に集中しなければならないのでとても難しかった。簡単なことではなかった。彼はいつも心の中いる」と語った。

 通算2度のチャンピオンズリーグ制覇を誇るユベントスは、過去3年間で2度の決勝進出を果たしており、キエッリーニは8強入りできたのは経験の差だったとしている。

「勝因はトッテナムの歴史だ。彼らはいつも、何度もゴールチャンスを作るが、最後は毎回何かを失っている。われわれは歴史というものを信じている」

「それを前日のパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)とレアル・マドリード(Real Madrid)の試合で目撃した。歴史は重要だ。経験は重要だ。今夜は自分たちのスキルを駆使して勝利をつかみ取った」

 キエッリーニはまた「トッテナムにはファンタスティックな選手がいて、素晴らしいチームだということは分かっていた。だが彼らが試合のたびに多くのチャンスを相手に与えることも知っていた。前半が終わって確信した。冷静であり続ければ、チャンスは必ずくると話していたんだ」と明かした。(c)AFP