【2月28日 東方新報】中国Eコマース大手のアリババ(Alibaba)が3か月以内に、フードデリバリー大手「餓了麼(Ele.me)」の全株式を95億ドル(約1兆153億円)で取得することで合意したと一部で報じられている。アリババと餓了麼はこの件について公式にコメントしていないが、アリババ関係者が買収の計画を一部メディアに認めた。

 アリババとアリババの金融子会社アントフィナンシャル(Ant Financial)は2016年8月、餓了麼に12.5億ドル(約1336億円)を出資、17年にも追加出資した。報道によると、餓了麼の張旭豪(Zhang Xuhao)CEOが保有している株式は、わずか2%しかないという。一方、アリババの餓了麼に対する持ち株比率は32.94%で、筆頭株主となっている。

 また、報道によると、餓了麼は18年3月末までに黒字化するとの約束を果たせない見通しとなったため、完全買収を受け入れたとされている。アリババはこの報道を否定、「餓了麼の経営は順調で、危機はない」としている。

 2017年の第4四半期中国オンラインフードデリバリー市場のデータによると、百度外売(Baidu Waimai)と合併した餓了麼のシェアは49.8%で、2位が美団外売(Meituan Waimai)だった。

 美団外売は17年10月、テンセント(Tencent)を中心に、新たに40億ドル(約4275億円)の出資を受けている。フードデリバリー市場は、美団外売はアリババとの対決へ変わっている。(c)東方新報/AFPBB News