【2月27日 CNS】中国・浙江省(Zhejiang)浦江県(Pujiang)虞宅郷(Yuzhaixiang)のある村で、村民たちはこの数年、美しい小さな「洋館」を建てて来た。しかし、若い人たちはこの村には住んでおらず、村にいるほとんどの人たちは60~70歳以上の高齢者だ。

 ある村民は冗談交じりに「村民の平均年齢は70歳。60歳はまだ若者だよ」と言う。

 春節(旧正月、Lunar New Year)期間、多くの若者は村に戻り年越しをする。春節終盤の22日には多くの若者が村を離れ、部屋には鍵が掛けられた。次にこれらの部屋が開くのは恐らく1年後になるだろう。

 若い人たちは都市部へ戻り、残る老人たちは空き部屋を管理する。近年の中国農村地域の縮図になっている。

 村は山や川に囲まれ、環境もすばらしい。近年はアグリツーリズムに取り組んでおり、都市から村を訪れる多くの旅行者が、村民たちの生活に憧れを見せている。村は観光への取り組みを始めたが、村の若者は都市部で働いているため、「洋館」に住む人は少なく、春節が終わると村は急に静かになる。

 とは言え、若者たちも以前よりは帰省する頻度が増えている。特に夏は友達と一緒に避暑のために帰って来る。多くの人が渓流で泳いだり川遊びをしたりと、楽しいひと時を過ごす。数年後には洋館に住む人も増えると信じている。(c)CNS/JCM/AFPBB News