【12月3日 AFP】17-18スペイン1部リーグは2日、第14節の試合が行われ、レアル・マドリード(Real Madrid)はアスレティック・ビルバオ(Athletic Bilbao)と0-0で引き分け、同日早い時間に行われた試合でセルタ(Celta de Vigo)と2-2で引き分けた首位FCバルセロナ(FC Barcelona)との勝ち点差8を縮めるチャンスを逃した。

 今季初めてカンプ・ノウ(Camp Nou)で勝ち点を取りこぼしたバルセロナをよそに、アトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)はアントワーヌ・グリーズマン(Antoine Griezmann)が終了2分前に古巣レアル・ソシエダ(Real Sociedad)から決勝点を挙げて2-1で勝利し、首位との勝ち点差を6とした。

 4位のレアルは、デポルティボ・ラ・コルーニャ(Deportivo La Coruna)を2-0で下したセビージャFC(Sevilla FC)に勝ち点で並ばれた。セビージャのエドゥアルド・ベリッソ(Eduardo Berizzo)監督は、前立腺がんの手術から4日後の同日に無事退院している。

 過去3シーズンで1試合ずつ黒星を喫し続けているセルタ戦は、バルセロナにとって近年鬼門と化している。

 ルイス・エンリケ(Luis Enrique)政権でアシスタントコーチを3年間務め、久しぶりにカンプ・ノウに足を踏み入れたファン・カルロス・ウンスエ(Juan Carlos Unzue)監督率いるセルタは、序盤から攻勢に出ると20分にマキシ・ゴメス(Maxi Gomez)のシュートをGKマルクアンドレ・テル・シュテーゲン(Marc-Andre ter Stegen)がはじいたボールにイアゴ・アスパス(Iago Aspas)が詰めて先制点をマークした。

 しかしその2分後、バルセロナはパウリーニョ(Jose Paulo Bezerra Maciel Junior 'Paulinho’)のパスからリオネル・メッシ(Lionel Messi)が10月28日以来となるゴールを決めて同点とすると、後半17分にはメッシのパスを受けたジョルディ・アルバ(Jordi Alba)のクロスにルイス・スアレス(Luis Suarez)が合わせて逆転に成功した。スアレスのカンプ・ノウでのゴールは約3か月ぶりとなった。

 その後セルタは、同25分に自陣からのカウンターで右サイドを抜け出したアスパスのお膳立てから、ゴメスが同点ゴールを挙げて勝ち点1の獲得に成功した。なお、このプレーでアスパスを追っていたバルセロナのサムエル・ウムティティ(Samuel Umtiti)は、ハムストリングを痛めて途中交代し、検査の結果8週間戦列を離れることが分かった。

 バルセロナのエルネスト・バルベルデ(Ernesto Valverde)監督は、「不幸が連続したプレーだった。ゴールを許したこと以上にサムエルのけがが痛い」とコメントしている。

■ラモスが24度目の退場

 レアルはバルセロナとのポイント差を縮めるチャンスだったが、ビルバオからゴールを奪うことができず、リーグ戦では今季3度目のノーゴールに終わった。

 レアルのジネディーヌ・ジダン(Zinedine Zidane)監督は、「試合前にポイント差を縮めるチャンスだと分かっていた。きょうはより多くのものに値するゲームだったが、得点を挙げることができなかった」と話した。

「心配はしていない。選手に同情している。きょうのようなプレーでこの結果を受け入れるのは困難だからだ。ポジティブに考える必要がある。こういうプレーをしていればゴールはいずれついてくる」

 11月29日のスペイン国王杯(Copa del Rey 2017-18)4回戦で3部のSDフォルメンテラ(SD Formentera)に敗れたビルバオの徹底マークにあったレアルのクリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)は、終了18分前にポストの外をたたいたシュートがこの日の唯一のチャンスだった。

 さらにレアルは、セルヒオ・ラモス(Sergio Ramos)がアリツ・アドゥリス(Aritz Aduriz)との空中戦で肘を入れたとして2枚目の警告を受け、キャリア通算24度目の退場処分を受けたため、残り5分を10人で戦わなければならなかった。これによりラモスは、10日に本拠地サンチャゴ・ベルナベウ(Santiago Bernabeu Stadium)で行われる古巣セビージャとの一戦は出場停止となる。

 アトレティコは調子を上げてきているグリーズマンの決勝点により、新本拠地ワンダ・メトロポリターノ(Wanda Metropolitano)でリーグ戦では9月以来となる白星を挙げた。

 ディエゴ・シメオネ(Diego Simeone)監督が指揮するアトレティコは、前半29分に守護神ヤン・オブラク(Jan Oblak)がミケル・オヤルサバルMikel Oyarzabal)をペナルティーエリア内で倒し、このPKをウィリアン・ジョゼ(Willian Jose)に決められて公式戦5試合ぶりの失点を喫した。

 今季は得点力不足に悩まされているアトレティコだったが、後半18分に左SBのフィリペ・ルイス・カスミルスキ(Filipe Luis Kasmirski)が右足を振り抜いて同点とすると、終了間際にはサウル(Saul Niguez)が頭で折り返したボールにポストとディフェンスに挟まれながらもグリーズマンが詰めて決勝点を奪った。(c)AFP/Kieran CANNING