【11月27日 AFP】17-18スペイン1部リーグは26日、第13節の試合が行われ、首位のFCバルセロナ(FC Barcelona)はリオネル・メッシ(Lionel Messi)の得点が認められない不運がありながらも、2位バレンシア(Valencia CF)と1-1で引き分け、勝ち点4差を保った。

 問題の場面では、メッシのシュートがボールを取り損ねたGKネト(Norberto Murara Neto)の股の間を抜け、明らかにゴールラインを割っていたが、イグナシオ・イグレシアス・ビジヌエバ(Ignacio Iglesias Villanueva)主審はプレー続行を指示し、得点を認めなかった。ほかの欧州の主要リーグの潮流に反して、スペインでは費用を理由にゴールライン・テクノロジー(GLT)が導入されていない。

 マルセリーノ・ガルシア・トラル(Marcelino Garcia Toral)監督が前節に退席処分を受けたため、監督代行を務めたバレンシアのルベン・ウリア(Ruben Uria)アシスタントコーチは、「こういうことがまだあるのが恥ずかしい。われわれはテクノロジーを支持する。今回はこちらが判定に助けられた」と語った。

 この試合で得点を記録したバルセロナのジョルディ・アルバ(Jordi Alba)も「前代未聞の誤審だ。中盤にいた僕にだって入ってるのが見えた。ハーフタイムに映像で確認したけれど、それは明らかだった」と不満をあらわにし、来季から導入が予定されている、勝敗を左右する場面でのビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)の補助について「VARはサッカーを助ける。こういうことが起こったときに時間を止める」と述べた。

 バルセロナは守備の要ジェラール・ピケ(Gerard Pique)が出場停止で不在の中、トーマス・フェルマーレン(Thomas Vermaelen)が約2年ぶりにリーグ戦で先発起用された。前半のバルセロナは、守備が破綻することはなかったものの、攻撃ではボール保持で圧倒しながら絶好機を多く作るには至らず、ハイライトは問題となったメッシのシュートの場面くらいだった。

 バレンシアは後半15分にロドリゴ(Rodrigo Moreno Machado)のゴールで先制したが、バルセロナも後半37分にメッシのパスからアルバが同点ゴールを決め、最終的には両チームが開幕からのリーグ戦無敗を守った。

 しかし、バルセロナが今季2回目の引き分けに終わったことで、前日勝利したレアル・マドリード(Real Madrid)とアトレティコ・マドリード(Atletico de Madrid)との勝ち点差は8に縮まっている。(c)AFP/Kieran CANNING