【10月28日 CNS】中国・甘粛省(Gansu)敦煌(Dunhuang)砂漠で人気の観光スポット、鳴沙山(Mingshashan)月牙泉(Yueyahu)では、世界各地から訪れる観光客がラクダに乗って砂漠散策を楽しんでおり、ラクダを引く秦作濤(Qin Zuotao)さんは英語や日本語で観光客にあいさつしたり、案内したりしている。

 シルクロードで世に名を知られる敦煌は甘粛省、青海省(Qinghai)、新疆ウイグル自治区(Xinjiang Uighur Autonomous Region)の境に位置しており、世界文化遺産の莫高窟(ばっこうくつ、Mogao Caves)、玉門関(Yumenguan)と懸泉置(Xuanquanzhi)がある。特に近年、「一帯一路(One Belt One Road)」が提唱された影響もあり、この一帯は人気観光地となっている。

「敦煌月牙泉の観光は1980年代に始まり、ラクダを引く人たちが現れましたが、そう多くはありませんでした」。月牙泉村委員会主任も務める秦さんは、CNS記者の取材に当時を振り返った。2000年以来、敦煌の観光市場は日増しに良くなり、農業より観光業の収入の方が多くなった。

 その後、鳴沙山月牙泉観光区は農家から土地を借り上げ、その「補償」としてラクダを農家に支給した。村の農家は続々と観光業に転換した。その過程を秦さんは見てきた。