歴代パンダの様々な表情

 初代の培培と迎迎から、2代目の成成、3代目の娅琳と蜀云、4代目の成大、成小、そして現在の成就と双好まで。張さんは、彼らを古い親友のように語る。

「見た目が一番かっこいいのは成就。成大は食べることが大好きだが、わがままで、わんぱく。例えば食事の時、リンゴを食器の中に置いて、彼女は食べるまでに終始食器をおもちゃのようにして遊ぶ。成小は、逆に食べるのが下手で面倒くさがり屋。培培はおとなしくて、遊ぶ時はいつも迎迎にリードしてもらわないと何もできない」

 先月に3歳の誕生日を迎えたばかりの双好はある日、怒り出してなかなか出てこなかった。すでに自分の休憩時間が過ぎてしまった張さんだったが、辛抱強く双好をなだめ続け、気持ちが安定したことを確認してから、自分もようやく食事に行った。

「パンダを普段からおとなしく、かわいいものだと思い込んでははいけない。興奮している時は攻撃性もあります」

 張さんは昔を思い返す。ある日、初代パンダの迎迎がおとなしくなり、餌をねだって彼に近づいたかと思うと、突然、身を翻して攻撃してきた。そのとき服を破られてしまったが、その時は幸い自力でパンダ舎から逃げることができた。

「あの時はとても怖かったけど、まったく後悔などしなかった。本当に、心から彼らのことが好きだったからね」

 初代の培培と迎迎は、張さんとの付き合いが最も長かったことから、自然とその愛情も深い。「迎迎はとてもわんぱくで、いつも私に付きまとって遊んでいた。培培は素直な子だが好き嫌いが多くて、竹の葉を与えても柔らかい部分しか食べなかった」と張さんは話す。

 竹が不足していた1985年前後は、張さんは彼らを満腹にさせたい一心で毎日自転車に乗って一路、同動物園から西湖(West Lake)の西側にある九溪(Jiuxi)まで竹を採りに行っていた。

 培培は、2004年の8月13日、臓器の酷い衰弱のため亡くなった。33歳の高齢だった。

「当時はずっとそばについていたが、まるで老人がこの世を去ってしまったかのように辛くて心が乱れたよ」と張さんは語る。慰めだったのは、培培は人の年齢ではすでに100歳を超えていた長寿パンダで、当時、世界中の動物園で最も長く生きたジャイアントパンダだったことだろう。