【7月10日 AFP】ラグビーW杯(Rugby World Cup)を制したオールブラックス(All Blacks、ニュージーランド代表の愛称)の一員、コンラッド・スミス(Conrad Smith)が9日、自転車ロードレースの最高峰ツール・ド・フランス(2016 Tour de France)を現地観戦し、過酷なレースに驚愕しつつも観戦を楽しんだ。

 スミスは昨年のラグビーW杯終了後にフランスリーグ・トップ14のセクシオン・パロワーズ(Section Paloise)に加入。間もなく自身初となるトップ14のフルシーズンを迎えることになる。

 そしてこの日、最後の休日を利用してツールを観戦したスミスは、自身もオールブラックスで2度の世界王者に輝いた経歴を持つにもかかわらず、世界最高峰のサイクリストたちをこれでもかと称賛した。

 スミスは、AFPに対して「信じられない。(ラグビーとは)まったく違う。これはスポーツで、しかもすごく激しい。だけど彼らがくぐり抜ける忍耐や、自らに課している壁は、僕がやっていることとはまるで別物だ」と語った。

「この過酷さには大いに敬意を払う。そして、それこそが僕の見たかったものなんだ。これを近くで見たかった」

 スミスは第8ステージのスタート地点であるポー(Pau)でレースを観戦した。前回王者のクリス・フルーム(Chris Froome、英国)ら選手たちは、そこから4つの山岳を含む184キロメートルのコースに乗り出し、ゴールのバニェール・ド・リュション (Bagneres de Luchon)を目指した。

 今年のツールには、ニュージーランドからグレッグ・ヘンダーソン(Greg Henderson)、ジョージ・ベネット(George Bennett)、シェーン・アーチボルド(Shane Archibold)の3人が出場しており、スミスも彼らにエールを送っている。

「ニュージーランドで育った人間は、みんなツールを追いかけるよ。いつもニュースになるからね。ニュージーランドにはサイクリングの愛好家がたくさんいるんだ。趣味や気分転換でやる人もいるけど、競技として取り組む人もいる。小さい国にしてはよくやってると思う」

「今年のツールにはニュージーランドから3人が出てるし、これは新記録じゃないかな。五輪の自転車競技は、大会期間中はすごく盛り上がるけれど、ツールもきっとユーロ(サッカーの欧州選手権)くらい大人気になるよ」

(c)AFP/Barnaby CHESTERMAN