【7月7日 AFP】ツール・ド・フランス(2016 Tour de France)は6日、第5ステージ(リモージュからル・リオラン、216キロメートル)が行われ、BMCレーシングチーム(BMC Racing Team)のフレフ・ヴァンアフェルマート(Greg Van Avermaet、ベルギー)がステージ優勝を果たし、自ら「世界最高のジャージー」と称した総合首位のマイヨ・ジョーヌ(イエロージャージー)を奪取した。

 ツール・ド・フランスでは昨年の第13ステージに続く2度目のステージ優勝を記録したヴァンアフェルマートは、ティレーノ~アドリアティコ(Tirreno-Adriatico 2016)やオムロープ・ヘット・ニウスブラット(Omloop Het Nieuwsblad 2016)で総合優勝を果たすなど今シーズンは素晴らしい成績が続いているが、4月のツール・デ・フランドル(Tour des Flandres 2016)で鎖骨を折るアクシデントに見舞われていた。

 石畳のクラシックレースを得意としているヴァンアフェルマートは、「いくつかレースで勝てたし、これまで良いシーズンが続いている」とすると、「フランドルでは落車して不運だったが、ここでは調子が良くてステージ優勝を飾れた。完璧だ!」と喜んだ。

 31歳のヴァンアフェルマートは、レース残り17.4キロメートル付近でロット・ソウダル(Lotto Soudal)の同胞トーマス・デヘント(Thomas de Gendt)を抜き去ると、ティンコフ(Tinkoff)のペーター・サガン(Peter Sagan、スロバキア)からイエロージャージーを奪い取った。

「世界最高のジャージーだ」と顔を輝かせたヴァンアフェルマートは、「僕にとって特別なものだ。これが最初で最後かもしれない!」と興奮していた。

 トップから2分34秒差の2位でフィニッシュしたデヘントに続き、同5分4秒差の3位にはティンコフのラファル・マイカ(Rafal Majka、ポーランド)が入った。

 ゴールから3キロメートル付近でアージェードゥゼル・ラ・モンディアル(AG2r - La Mondiale)のロマン・バルデ(Romain Bardet、フランス)が集団に仕掛けたアタックをきっかけに、前回覇者でチームスカイ(Team Sky)のクリス・フルーム(Chris Froome、英国)や、モビスター・チーム(Movistar Team)のナイロ・キンタナ(Nairo Quintana、コロンビア)ら主な総合優勝候補が一斉にスパートし、マイカから3秒遅れでフィニッシュした。

 一方、2度の大会制覇を誇るティンコフのアルベルト・コンタドール(Alberto Contador、スペイン)は、第1、第2ステージの落車による負傷を抱える中、ライバル勢からさらに33秒遅れで今ステージを終えている。

 総合争いでは、首位に立ったヴァンアフェルマートに続き、エティックス・クイックステップ(Etixx-Quick Step)のジュリアン・アラフィリップ(Julian Alaphilippe、フランス)が5分11秒差で2位、モビスター・チーム(Movistar Team)のアレハンドロ・バルベルデ(Alejandro Valverde、スペイン)がさらに2秒遅れで3位を維持。総合5位のフルームと同7位のキンタナがトップから5分17秒差で並んでいるのに対し、コンタドールはさらに1分21秒遅れている。(c)AFP/Barnaby CHESTERMAN