【7月5日 AFP】ツール・ド・フランス(2016 Tour de France)は4日、第3ステージ(グランヴィルからアンジェ、223.5キロメートル)が行われ、ディメンションデータ(Dimension Data)のマーク・カヴェンディッシュ(Mark Cavendish、英国)が僅差でロット・ソウダル(Lotto Soudal)のアンドレ・グライペル(Andre Greipel、ドイツ)をかわし、ステージ優勝を果たした。

 手に汗握る展開となった最後のスプリント勝負では、カヴェンディッシュが歯を食いしばりながら残りの体力を振り絞り、グライペルをかわした。

 3位に入ったディレクトエネルジー(Direct Energie)のブリアン・コカール(Bryan Coquard、フランス)に続き、4位でフィニッシュしたティンコフ(Tinkoff)のペーター・サガン(Peter Sagan、スロバキア)が総合首位のマイヨ・ジョーヌ(イエロージャージー)を保持している。

 平坦コースが続く6時間足らずの今ステージでは、ゴール直前のわずかな上り坂で劇的な幕切れが待っていた。グライペルが勝利をつかみ取ったかにみえたものの、カヴェンディッシュがそれを阻み、まれにみる僅差で勝利をもぎ取った。

 これでカヴェンディッシュは、ベルナール・イノー(Bernard Hinault)氏とツール歴代2位に並ぶ28度目のステージ優勝を記録。歴代1位はエディ・メルクス(Eddy Merckx)氏の34勝となっている。

 フィニッシュラインを通過した際には勝利を確信して腕を突き上げていたグライペルとは対照的に、カヴェンディッシュは不安そうな表情を浮かべながら勝者が確定するまでの数分間を待っていた。

 ここ3年間のツールで、エティックス・クイックステップ(Etixx-Quick Step)のマルセル・キッテル(Marcel Kittel)とグライペルのドイツ勢2人に後塵(こうじん)を拝していたカヴェンディッシュにとって、今回の勝利は完全復活をアピールするものとなった。キッテルは今ステージを7位で終えている。(c)AFP