■ケルバーの優勝「本当にうれしい」

 セレーナは、「ミスが多かったのは、グラウンドではなくネットプレーでした。私が前に出たとき、素晴らしいショットを打たれてしまいました」と説明した。

「前に出るタイミングを間違えていた。でも正直言って、これは学びのチャンスです。ここからどう良くしていくか、それだけです」

 セレーナのミスに助けられた一方で、ケルバーは、ベースラインからも見事な攻撃を展開した。28歳でグランドスラム初優勝を飾ったケルバーの粘り強さについて、セレーナは賛辞を贈っている。

「実際には、彼女の優勝が本当にうれしかった。彼女は長い間、ツアーで上位に入っていました。私たちは何度も対戦したことがありますが、彼女を何度も打ち負かしましたから」と言うセレーナは、この試合まで、ケルバーとの対戦成績を5勝1敗としていた。

「今日は彼女にやられました。彼女の姿勢から、私たち全員が学ぶこと。それは、常にポジティブでいるようにして、絶対にあきらめないこと」

「本当に感動しました。私は勝てなかったけれど、彼女が優勝できたことがうれしい」

 また、大会を通してグラフ氏の記録は意識していないと話していたセレーナは、この日も、その考えが集中を妨げたわけではないと強調した。

「試合が始まったら、最初からピリピリとしたムードで、緊張する時間なんてなかった」

「記録についてはまったく考えていませんでした。それよりも、どう試合に勝とうかを考えていましたから。記録はそこまで気になっていませんでした」

(c)AFP/Martin PARRY