【7月10日 AFP】テニス、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2015)は9日、女子シングルス準決勝が行われ、大会第20シードのガルビネ・ムグルサ(Garbine Muguruza、スペイン)は6-2、3-6、6-3で第13シードのアニエスカ・ラドワンスカ(Agnieszka Radwanska、ポーランド)に勝利し、スペインの女子選手として19年ぶりの決勝進出を果たした。

 21歳のムグルサは、11日に行われる決勝で、大会を5度制している女王セレーナ・ウィリアムス(Serena Williams、米国)と対戦することになった。

 スペインの女子選手で、最後にウィンブルドンの決勝に進出したのはアランチャ・サンチェス・ビカリオ(Arantxa Sanchez-Vicario)氏、最後に優勝したのは1994年のコンチタ・マルティネス(Conchita Martinez)氏となっている。

 ムグルサは、第2セットで3-1のリードを奪ったものの、ウィンブルドンで3度目の4強入りを果たしたラドワンスカに逆転を許すと、我慢を強いられる展開となった。

 WTAツアーで1度しかトロフィーを掲げたことがないムグルサだが、最後は力強いフォアハンドで39本目のウイナーを記録し、四大大会(グランドスラム)で初の決勝進出を決めた。

 自己最高となるトップ10入りが確約されたムグルサは、「このためにずっと努力してきた。言葉になりません」とすると、「厳しい試合でした。アニエスカは経験豊富ですが、私は戦い続けました」と振り返った。

 ムグルサは、家族が自身の快進撃に不運をもたらさないよう、これまではウィンブルドンへ来ないようくぎを刺していたと言うが、さすがに11日の決勝には、渡航の許可を出したようだ。

「両親と兄弟が来る予定です。なにかあったときのために、決勝までは来てほしくなかったんです」

 ムグルサは、マッチポイントを迎える場面でラドワンスカがチャレンジしたとき、「ラインに乗っていることを祈っていた」と明かしており、実際にこれはライン上のショットだったため、ムグルサのポイントとなった。

 しかし、ムグルサの次のショットはいずれにしろアウトになっていたため、ここでラドワンスカがチャレンジしなければ、すぐさまラドワンスカにポイントが与えられていたことになる。

 ラドワンスカは、「五分五分の可能性だった。チャレンジを決断しましたが、判断を誤りました」と語っている。

 決勝では、セレーナが勝利するというのが大方の予想だが、昨年の全仏オープンテニス(French Open 2014)では、ムグルサがセレーナに勝利している。

 全仏オープンで2年連続の8強入りを果たしているムグルサは、第5シードのカロリーネ・ボズニアツキ(Caroline Wozniacki、デンマーク)、第10シードのアンゲリク・ケルバー(Angelique Kerber、ドイツ)らを下して、準決勝に駒を進めていた。(c)AFP