■屈辱を味わった国も

 ソーシャルメディアも異常なほどの盛り上がりを見せ、試合終了のホイッスルが鳴った瞬間から、ツイッター(Twitter)では1分間の新記録となる61万8725ツイートが投稿され、フェイスブック(Facebook)では2億8000万回もの利用があった。

 ゲッツェの決勝点でドイツが24年ぶり、東西統一後は初となるW杯優勝を果たした一方で、沈みきったムードのまま大会を去っていった強豪国もある。

 前回王者として乗り込んだビセンテ・デル・ボスケ(Vicente del Bosque)監督率いるスペインは、特に守備面で悪夢に見舞われ、オランダとチリに完敗してグループリーグ敗退が決まった。

 スペインの結果が失望なら、イングランドは悲惨という言葉が当てはまるだろう。ロイ・ホジソン(Roy Hodgson)監督率いるイングランドは、イタリアとウルグアイに敗れて56年ぶりの早期敗退が決まると、最後のコスタリカ戦でもスコアレスドローに終わった。同組では、イタリアもグループリーグ敗退に終わっている。

 そしてブラジルだ。

 コロンビアとの準々決勝で、チームのスター選手ネイマール(Neymar da Silva Santos Junior)を腰椎骨折で欠いたブラジル国民はすでに心をかき乱されていたが、ドイツ戦の屈辱的な敗戦で多くの涙を流すことになった。

 ブラジルを率いたルイス・フェリペ・スコラーリ(Luiz Felipe Scolari)監督は、「この先、生きていくのがつらい」と話し、大会後、当然のように解任された。