■インザーギ監督も絶賛

 本田は、日本代表として出場したW杯ブラジル大会(2014 World Cup)では不本意な結果に終わったが、覚悟を決めてミランに戻ると、解任されたセードルフ氏の後を引き継いだフィリッポ・インザーギ(Filippo Inzaghi)新監督の下で、素晴らしい活躍をみせている。

 CSKAモスクワを退団した本田を獲得し、2017年6月までの契約を交わしたミランのアドリアーノ・ガッリアーニ(Adriano Galliani)最高経営責任者(CEO)は最近、「夏の間、われわれは本田の兄を帰して、本物の本田をミランに連れてくるよう頼んでいたんだ」と冗談を飛ばしていた。

 本田は、3-1で勝利したラツィオ(SS Lazio)とのリーグ開幕戦でチームのシーズン初得点を挙げると、5-4で劇的勝利を収めたパルマ(Parma FC)戦では、チーム2点目のゴールを記録した。さらに、2-2で引き分けたエンポリ(Empoli)戦でも、本田は同点ゴールを決めて、チームに勝ち点1をもたらした。

 本拠地で行われたキエーボ・ベローナ(Chievo Verona)戦で見事なFKを披露した本田だが、19日のエラス・ベローナ戦こそが、今季の本田とミランを象徴する試合だったといえる。

 エラス・ベローナ戦で2得点を挙げた本田を、得点のたびにサイドラインで抱きしめていたインザーギ監督は、「今季最高の試合だった」と述べた。

「本田が本当によくやってくれている。ゴール前でミスすることはめったになく、度胸もある選手だ。彼は称賛に値する」

 欧州チャンピオンズリーグ2015-16(UEFA Champions League 2015-16)出場圏内の上位3位に入ることを今季の目標としているミランは、現在リーグ4位につけており、首位のユベントスには勝ち点5差、タイトル奪取を狙うASローマ(AS Roma)とは、同4差となっている。(c)AFP/Justin DAVIS