【10月21日 AFP】イタリア・セリエAのACミラン(AC Milan)に所属する本田圭佑(Keisuke Honda)は、19日に行われたアウェーのエラス・ベローナ(Hellas Verona)戦で2得点を挙げ3-1の勝利に貢献するなど、ついにチーム復活の立役者となり、首脳陣は本田の兄である代理人と契約にサインしたことは間違いなかったと再確認した。

 日本代表の本田は、セリエAの強豪ミランがスランプに陥っている最中に、ロシア1部リーグのCSKAモスクワ(CSKA Moscow)から加入したが、最初の数か月間の厳しい状況と比べて、現在は明確に一線を画する活躍を見せている。

 本田は、伊ガゼッタ・デロ・スポルト(Gazzetta dello Sport)紙に対して、「得点と勝利を重ねられてうれしい。ミランは、チーム史上最悪の低迷を続けていたので」と語った。

「代表として(ジャマイカ戦では)プレーにも得点にも不満が残ったけど、ベローナ戦では格段にプレーが改善されたし、素晴らしいパスのおかげで2得点できた」

 本田は、PK2本を含む合計6得点を記録しているユベントス(Juventus)のカルロス・テベス(Carlos Tevez)と並び、得点ランキングの首位に立った。

 さらに、ナポリ(SSC Napoli)のホセ・マリア・カジェホン(Jose Maria Callejon)も、2-2で引き分けた19日のインテル(Inter Milan)戦で得点し、トップに仲間入りしている。

 しかし、今週末セリエAの話題をさらうのは、現在波に乗っている本田に違いない。

 本田は、2012年に主力選手を失ってから低迷していたミランの救世主になると期待され、今年1月に本拠地サン・シーロ・スタジアム(San Siro stadium)で華々しい入団会見を行った。

 ところが、本田は輝かしい活躍を見せるには程遠く、下降の一途をたどるミランで、最初の4か月間は忍耐を強いられた。

 本田が初めてミランの選手として出場し、3-4でサッスオーロ(US Sassuolo)にまさかの敗戦を喫した試合の翌日、当時の指揮官だったマッシミリアーノ・アレグリ(Massimiliano Allegri)氏が解任された。

 クラレンス・セードルフ(Clarence Seedorf)氏が後任の指揮官を務めたが、本田は存在感を示すことができず、チームもヨーロッパリーグ(UEFA Europa League 2014-15)の出場権を逃した。

 本田は、完璧には程遠かったと認め、「シーズンには満足していない」と語っていた。