【9月29日 AFP】第41回ベルリン・マラソン(41st Berlin Marathon)は28日、ドイツ・ベルリン(Berline)で行われ、ケニアのデニス・キメット(Dennis Kimetto)が2時間2分57秒の世界新記録で優勝した。

 キメットは史上初めて2時間3分台を切った選手となり、ウィルソン・キプサング(Wilson Kipsang、ケニア)が2013年大会で樹立した2時間3分23秒の大会記録を更新した。

 30歳のキメットは、史上最強の長距離ランナーを輩出しているケニアのリフトバレー(Rift Valley)州エルドレット(Eldoret)出身で、貧しい農村地域で農民として働いていたが、20台半ばになると、ジェフリー・ムタイ(Geoffrey Mutai)の練習グループに加わりマラソン選手になった。

 ムタイはボストン・マラソン(Boston Marathon)、ベルリン・マラソン(Berlin Marathon)を制しているほか、ニューヨークシティマラソン(New York City Marathon)優勝2回の実績を持っており、ボストンではこれまでの世界記録2時間3分2秒をマークしている。

 キメットは、2011年のナイロビ・ハーフマラソン(Nairobi Half Marathon 2011)で初めて主要大会のタイトルを獲得すると、2012年のベルリン・マラソンでは、練習パートナーのムタイに次ぐ2位でフィニッシュした。

 キメットが2012年大会で記録した2時間4分16秒は、初マラソン史上最速記録となっており、陸上選手としての経歴を持たない新タイプのケニア・マラソン勢の一人として台頭している。

 キメットは、2013年の東京マラソン(Tokyo Marathon 2013)を大会記録の2時間6分50秒で制すると、シカゴ・マラソン(Bank of America Chicago Marathon 2013)ではムタイを2位に退け、2時間3分45秒の大会新で優勝した。(c)AFP