【9月2日 AFP】リビア東部に機能を移した同国の暫定政権は1日、首都トリポリ(Tripoli)は実質的にイスラム系武装勢力の支配下に入ったことを認めた。

 前週、首相を辞任したアブドラ・シンニ(Abdullah Thinni)氏は、イスラム系戦闘員を主とする武装勢力が首都の政府庁舎を占拠して職員が庁舎内に立ち入れない状態になっているが、暫定政府はリビア東部から首都の政府職員と連絡を取り合い、行政サービスの継続に努めていると述べた。

 暫定政府は前週、イスラム勢力が圧倒的多数を占めていた暫定議会「国民議会(General National CongressGNC)」が別の政権を成立させた数日後、議会に総辞職を表明した。6月に発足した現議会と暫定政府は現在、治安上の理由からリビア東部で活動している。

 国民議会がイスラム系のオマル・ハシ(Omar al-Hassi)氏に「救国内閣」の組閣を命じた一方、国営リビア通信(LANA)によると、現議会も1日、シンニ氏に簡素化した内閣の組閣を命じた。政権運営を現行の約30人から18人で行い、新閣僚7人による危機管理内閣を発足させるという。(c)AFP/Mohamed Hasni