■錦織を変えたチャン氏の存在

 その一方で、2013年末に元全仏オープン(French Open)覇者のマイケル・チャン(Michael Chang)氏を新たなコーチに迎えたことも、錦織にとって大きな転機となったようだ。

 1989年の全仏王者であるチャン氏について、松岡氏は「チャンこそ、まさに圭が求めていたものだ」としている。

「どれだけ試合に勝ったかだけではなく、戦術と反発力が大事なんです」

 錦織のグランドスラムでの最高成績は、2012年の全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2012)で到達したベスト8となっている。

 しかし、錦織がこのままの上り調子で有利な対戦相手を引き当てることができれば、今年1月の全豪オープンでスタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka、スイス)が見せたような、番狂わせも可能な時代に突入している。(c)AFP/Alastair Himmer