【4月17日 AFP】世界銀行(World Bank)は16日に開いた理事会で、5年の任期を終えて6月に退任するロバート・ゼーリック(Robert Zoellick)総裁の後任として、韓国系米国人で米ダートマス(Dartmouth)大学長のジム・ヨン・キム(Jim Yong Kim)氏(52)を選出した。

 次期総裁にはキム氏のほか、ナイジェリアのヌゴジ・オコンジョイウェアラ(Ngozi Okonjo-Iweala)財務相とコロンビアのホセ・アントニオ・オカンポ(Jose Antonio Ocampo)元財務相も立候補していたが、オカンポ氏は13日に立候補を撤回していた。

 過去11人の世界銀行総裁は米国の銀行家や外交官が務めてきた。その慣例を破って世界の医療関係者以外には知名度が低く、開発経済分野の経験もないキム氏を米国が推したことは驚きをもって受け止められた。

 世界銀行の総裁は、エコノミストや政策専門家ら約9000人のスタッフと、2011年には貸出残高の合計が約2580億ドル(約20兆7000億円)に上った開発プロジェクトへの融資を監督する、多くの発展途上国にとって非常に影響力の大きいポストだ。(c)AFP/Paul Handley

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