【12月13日 AFP】コソボのアルビン・クルティ首相は11日夜、米国が追放を希望する不法移民の受け入れを開始したと発表した。

クルティ氏、米国が追放を希望する不法移民のうち最初の1人か2人が到着したと発表した。

コソボは6月、米国当局に拘束された不法移民のうち、最大50人を一時的に受け入れることに同意した。受け入れた不法移民は、最終的に母国に送還される。

クルティ氏はテレビ局のインタビューで、「われわれは、米国が国内に滞在することを望まない人々を受け入れている」「私の記憶が正しければ、そのうちの1人か2人は既にこの国にいる」と述べたが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。

米国は積極的な不法移民対策の一環として強制送還を試みている。この取り組みに協力する国が増えており、これまでにエスワティニ(旧スワジランド)、ガーナ、ルワンダ、南スーダン米国を追放された不法移民を受け入れている。

米国はさらに、数百人の不法移民を中米諸国にも追放している。中には中米エルサルバドルの悪名高い刑務所に追放された者もいる。

コソボは米国以外にもデンマークとの間で、2億3500万ドル(約366億円)と引き換えにデンマークで有罪判決を受けた外国人犯罪者を受け入れ、コソボの刑務所で服役させる内容の協定を締結している。

​​欧米諸国は、難民認定申請が不認定となった人々の追放先として、バルカン諸国をますます重視するようになっている。

欧州連合(EU)は8日、移民を出身国以外の欧州が「安全」とみなす国に追放できるようにする政策変更に合意した。これに対し人権団体は、これは欧州人権条約に違反すると警告している。(c)AFP