早晩に雲霧が立ち込め、黄山で毛峰茶を味わう
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【5月31日 CNS】黄山毛峰茶は徽州茶の代表的な品種であり、中国の十大有名茶にも数えられている。清朝光緒年間、徽州(Huizhou)漕溪(Caoxi)出身の謝正安(Xie Zheng’an)氏は、長年の茶の栽培、摘採、製茶の経験を活かし、形状が雀のくちばしに似ており、透明な色合いと豊かな味わいを持つ黄山毛峰という新茶を作り出した。その当時、黄山毛峰茶は茶商によって上海市に運ばれ、イギリス人茶商から称賛を受け、上海で名声を博しただけでなく、イギリスにも輸出され、ヨーロッパで高く評価された。
黄山毛峰茶の優れた品質は、独特の生態環境によるものだ。安徽省(Anhui)茶文化研究会の徐紀苗(Xu Jimiao)副秘書長によれば、黄山毛峰の前身は黄山雲霧茶だ。黄山は山脈が重なり、渓谷が広がっており、茶の木は常に雲霧に包まれた環境で育ち、栄養素を豊富に蓄えることができた。そのため、黄山は茶の栽培に最適な地となった。
中国国家級無形文化遺産代表的緑茶製作技術(黄山毛峰茶)の代表的な継承者、謝四十(Xie Sishi)さんは6歳の時から両親について茶を摘み、14歳で茶の製造を学び、もう60年近く茶と共に過ごしていることになる。
「昔は、手作りの茶葉の数量は限られており、市場で大規模に普及させることはできなかった」と、謝四十さんは黄山毛峰茶の成長と発展を振り返る。謝さんは、現代の加工技術の導入は欠かせない要素だと考えている。
謝四十さんの息子の謝鋒(Xie Feng)さんは、ネットワークを通じて商品を宣伝する「ライブコマース」を試みた。「伝統的な無形文化遺産や文化が有名になるためには、各分野での持続的なイノベーションが必要であり、それによってより多くの消費者の認識を得ることができる」と、謝鋒さんは述べている。
100年余り前に、謝正安氏が黄山毛峰茶を創始した。現在、謝四十さんと多くの茶製造業者は、一つ一つの革新を重ねながら、茶葉産業チェーンをアップグレードさせてきた。伝統的な製茶技術を保持しながら、デジタル化やスマート化などの現代の科学技術の手法を採用し、生産加工を行うことで、生産量を確保するだけでなく、品質を全面的に向上させた。
製茶は人を育てるようなものであり、苦労を経て初めて良質な茶ができるのだ。徐紀苗副秘書長は、師に師事する際も、結婚式や先祖を祭る際も、茶はいつも堂々とした形式で存在しており、茶文化が茶道、茶徳、茶詩、茶学などの形で中国人の心に深く浸透していると述べている。黄山毛峰を代表とし、さらに多くの茶文化コンテンツを探求し、代々にわたって伝承していきたいと願っている。(c)CNS/JCM/AFPBB News