【5月2日 CNS】1年に24ある節句の一つ「穀雨(こくう)」は、春の季節では最後の節句である。中国十大銘茶の一つである中国・河南省(Henan)信陽市(Xinyang)の「信陽毛尖(しんようもうせん)」にとって、この日は春のお茶が終わりを迎えることを意味する。信陽毛尖の茶人たちは最近、この春に作ったおいしいお茶を共有するために「穀雨茶会」を開催し、審査員がその場で審査した。

 今年は審査員の中に、国家一級茶審査員であり、中国茶の全国茶職人緑茶師匠である倪保春(Ni Baochun)さんがいた。

 彼は信陽毛尖茶の無形文化遺産の代表的な継承者だ。 2007年には日本の静岡県への代表団に同行し、第2回世界緑茶会議に参加している。その年、「龍潭」と「文心」を含む信陽毛尖の六つのブランドが金賞を受賞した。

「日本の専門家は、私たちの緑茶を高く評価しています」と倪さん。ある日本人専門家は信陽毛尖茶に「比類のない」という言葉さえ使ったと語った。

 信陽毛尖が国際的に有名になったのはこれが初めてではない。1915年にパナマ・太平洋万国博覧会で金賞を獲得しているほか、2014年には、信陽毛尖茶の生産技術が国家無形文化遺産に登録された。

 倪さんは来日したおり、日本の現代茶産業から多くを学んだという。当時、信陽毛尖の機械化レベルは低かったため、日本から2000万元(約4億円)以上の蒸し緑の生産ラインを購入している。現在、信陽市の茶葉の生産量は8万トン、総生産額は150億元(約2981億円)、従業員は120万人を超えている。

 倪さんは「伝統的な手作り茶は大量生産が難しく、価格も高くなってしまう。コストパフォーマンスの高いお茶を作ることが、産業全体の持続的発展の原動力となるのではないか」と語っている。(c)CNS/JCM/AFPBB News