【10月1日 AFP】オーストラリアのスコット・モリソン(Scott Morrison)首相は1日、新型コロナウイルスの感染防止策として実施している国境封鎖措置を11月から緩和する考えを明らかにした。同国では1年半にわたり、無許可の海外渡航が禁じられていた。

 オーストラリアでは新型コロナウイルスワクチンの接種率が、目標としてきた人口の8割に達する見込みとなった。これを受け、モリソン首相は「数週間以内」にワクチン接種済みのオーストラリア国民の帰国・出国が可能になると話した。

 同国は昨年3月20日、新型コロナのパンデミック(世界的な大流行)対策として世界で最も厳格な部類に入る出入国制限措置を導入した。

 以来、国際便の運航は多数停止し、海外旅行は激減。国外にいたオーストラリア人は帰国を禁じられた。内務省のデータによると、今年1~5月だけで10万件以上の出入国申請が却下された。

 モリソン氏は「オーストラリア国民が普通の生活に戻れるときが来た。われわれは準備を進めており、もう間もなくだ」と述べた。

 現在、帰国時にはホテルでの14日間の隔離が義務付けられているが、規制緩和後はワクチン接種完了者は7日間の自宅待機となる。(c)AFP