【6月21日 CNS】中国国務院はこのほど、第5陣国家級無形文化遺産代表項目リストを承認し発表した。このうち、柳州市(Liuzhou)の螺螄粉(タニシで出汁を取ったスープビーフン)、沙県(Shaxian)の軽食の調理技術など飲食系無形文化遺産項目がランクインし、注目を集めている。

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 文化観光部無形文化遺産局の王晨陽(Wang Chenyang)局長は10日、これについて、「飲食系の無形文化遺産項目は中華民族の偉大な創造力と文化的多様性を十分に体現しており、文化的アイデンティティを維持し、社会の調和と持続可能な開発を促進するために重要な役割を持っている」と述べた。

 同部は2019年6月に第5陣国家級無形文化遺産代表項目の推薦申告作業を開始し、2020年以降、民間文学、伝統音楽、伝統舞踊、伝統演劇、演芸、伝統スポーツ、娯楽・雑技、伝統美術、伝統技芸、伝統医薬、民俗などの無形文化遺産10部類および飲食系の計11の審査専門家グループを構成し、プロセスに従って申告項目について審査を行った。

 今回の審査は、無形文化遺産10部類を基に、飲食系審査専門家グループが個別に設置された。王局長は、その理由の一つとして、今回、各地の推薦申告には、飲食系の無形文化遺産項目の数が多く、飲食関連の民俗項目は135項目あり、推薦申告項目の総数の6分の1を占めているからだと指摘した。

 王局長によると、今回発表された国家級無形文化遺産代表項目リストの中には、計18の飲食項目が登録され、13項目が拡大され、57の申告地域や組織に及んだ。そのうち、中国料理の技術や食俗などの総合的な項目、安徽(Anhui)料理や、潮州(Chaozhou)料理、四川(Sichuan)料理、ネイティブポルトガル人の料理の調理技術などの地方料理項目が含まれている。また、沙県の軽食や、柳州市の螺螄粉、桂林(Guilin)米粉、蘭州(Lanzhou)牛肉麺の調理技術などの食品の調理技術項目だけでなく、君山(Junshan)銀針茶の製茶技術、古井(Gujing)貢酒の醸造技術などの茶類、酒類の無形文化遺産項目も含むという。

 王局長は、今回の審査は飲食系の無形文化遺産項目の優れた特性に応じて、個別に審査チームを設置し、国家級無形文化遺産代表項目リストのガイドラインの役割を果たし、社会各界がある食品や料理の調理技術に注目すると同時に、飲食系の無形文化遺産項目が秘めている文化意義や社会機能、現代における価値に注目することを望むと言う。(c)CNS/JCM/AFPBB News