【11月14日 CNS】中国の通信機器メーカー、小米科技(シャオミ、Xiaomi)の王翔(Wang Xiang)副総裁はこのほど、英国市場に進出することをロンドンで発表した。英国での初めての店舗はロンドンで18日に開業する。英国市場へ販売する製品は、シャオミ8Proフラッグシップモデル、紅米6A、スマートウォッチ「Mi band 3」と電動キックボードなどの斬新な製品だ。

 メディア発表会の席上、シャオミの8Proフラッグシップモデルが注目を浴びた。このモデルには、Snapdragon845を搭載し、AI機能付きデュアルカメラ、赤外線顔認証ロック解除機能と6.21インチAMOLED(有機EL)ディスプレイ、指紋認証機能とシースルーボディを有する携帯電話だ。米国の経済誌フォーブス(Forbes)の評価によると、「シャオミの8 Proの優れた機能と実直な価格は、消費者に驚きと喜びをもたらすだろう」としている。

 王副総裁は「今日、シャオミは新たに世界へ足を進めることができた。英国のお客様に実直な価格で人々を感動させることのできる製品を提供できて大変嬉しい。多くの方々がシャオミの新技術でシンプルライフを楽しまれることを望む」と述べた。ロンドンの主流紙イブニングスタンダード(Evening Standard)は「シャオミ:英国に進出する中国の科学技術巨頭」と題する文章を載せ、シャオミの意義は人々がイノベーションによる喜びを実直に楽しめるところにある、と表現した。

 英メディアのBBCは「シャオミの英国進出は、西欧での影響力を拡大し、スペイン、フランス、イタリアでの勢いを継続できる」と書いている。シャオミは2017年11月にスペインに進出、欧州市場に最初の一歩を記した。その後、フランスとイタリアに進出し、翌18年の第2四半期には、シャオミ携帯電話の西欧向け出荷量は前年同期比で2700%増となり、西欧市場で4位のスマホメーカーとなった。

 シャオミ創始者の雷軍(Lei Jun)CEOは、シャオミの世界戦略について、「数段階に分けて進める」と語っている。スタートはインド、続いてアセアン(ASEAN)諸国とロシア、現在は重点が欧州だ。米国の大手IT系メディアのザ・バージ(The Verge)によると、「シャオミが英国に進出したことは、シャオミの国際化がまた一歩進んだことを表し、シャオミの欧州市場での飛び抜けた業績はその製品の魅力を証明している」としている。

 市場調査会社のカウンターポイント社(Counterpoint Technology Market Research)の最新データによると、シャオミの世界市場での第3四半期における出荷台数は史上最高の3570万台を記録、前年同期比25%増、全世界で成長の最も速いスマホメーカーとなった。

 業界内の専門家は、シャオミの世界戦略は、欧州に注力すると同時に、インド市場での優位性を拡大中だと分析している。市場調査会社カナリス(Canalys)の最新レポートによると、第3四半期のシャオミのインドでの出荷量は1200万台を記録、前年同期比30%増を超え、4四半期連続でトップの座を守っているという。

 シャオミの財務報告書によると、今年の第2四半期の時点で、海外事業は前年同期比で150%の成長率を見せ、82の海外市場に進出し、その内、25か国で業界トップ5に入っている。18年10月26日の時点で、今年の全世界販売台数が1億台を突破し、通年目標を2か月前倒しで達成したという。(c)CNS/JCM/AFPBB News