【5月1日 AFP】女子テニス、元世界ランキング1位のビクトリア・アザレンカ(Victoria Azarenka、ベラルーシ)が30日、今月5日に開幕するマドリード・オープン(Mutua Madrid Open 2018)への出場を表明した。28歳の同選手は、息子をめぐる親権争いのため米国を離れることができずにいたが、久しぶりに欧州ツアー復帰を果たすことになる。

 2012年と2013年に全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament)を制覇したアザレンカは、ツイッター(Twitter)に息子レオ(Leo)くんとのセルフィーを投稿し、「ママとレオの冒険が始まります。欧州に行くことになりました。最初のステップです。マドリードでお会いましょう」とつづった。

 米カリフォルニア(California)州の裁判で親権問題が解決するまで息子が米国を離れることを禁じられ、2017年8月以降は2大会の出場にとどまっているアザレンカは、元パートナーであるビリー・マッキーグ(Billy McKeague)氏との法廷争いでの勝訴を確実にするためにキャリア中断を余儀なくされ、現在の世界ランキングも99位まで後退している。

 米国に足止めされている間、アザレンカはBNPパリバ・オープン(BNP Paribas Open 2018)で2回戦敗退を喫し、マイアミ・オープン(Miami Open 2018)では4強止まりとなった。欧州ツアーに最後に出場したのは2017年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2017)で、母親として同大会を制すれば37年ぶりの快挙となるはずだったが、シモナ・ハレプ(Simona Halep、ルーマニア)の前に4回戦敗退に終わった。

 アザレンカはその後、2016年12月に誕生したレオくんの父親であるマッキーグ氏との親権争いが決着するまで、息子をカリフォルニア州にとどめておくようロサンゼルスの裁判所から言い渡され、2017年シーズン最後の四大大会(グランドスラム)である全米オープンテニス(US Open Tennis Championships 2017)を欠場した。

 同年8月にはSNSを通じて、「ウィンブルドンの直後、レオの父親と私は関係を解消し、いくつかの問題を法廷で解決することになりました。現在直面している状況としては、今年の全米オープンに出場するためには、レオをカリフォルニアに置いていくしか方法がなく、それは自分としては望んでいません。物事が前向きに発展して困難な状況が解決され、ツアーに復帰できるようになることを楽しみにしています。親は自分の子どもたちと自分のキャリアをてんびんに掛けてはなりません」と事情を説明していた。(c)AFP