【4月8日 AFP】国際サッカー連盟(FIFA)は7日、2016年の損失額が3億6900万ドル(約410億円)になると発表。汚職スキャンダルからの名誉回復を図るなかで巨額の貯蓄を費やし、2年連続で年間赤字を計上したことを認めた。

 ジョセフ・ゼップ・ブラッター(Joseph Sepp Blatter)前会長時代の末期に直面した崩壊の危機から再建を図っているFIFAは、スキャンダルの調査をはじめ、投資の失敗や会計方針の変更などによる出費を強いられたが、今後も状況悪化が予想されている。

 2018年のW杯ロシア大会(2018 World Cup)で大幅な収益が見込まれているものの、2017年の赤字は税込みで4億8900万ドル(約540億円)になる見通しとなった。さらに2015年の赤字額は当初の1億2200万ドル(約135億円)から5200万ドル(約58億円)に修正されたが、2015年から2017年までの損失額は合計で9億1000万ドル(約1010億円)に上るとみられている。

 収入が2015年の5億4400万ドル(約604億円)から2016年は5億200万ドル(約557億円)に減少したFIFAは、預金額が2015年の14億ドル(約1555億円)から2016年には10億4000万ドル(約1155億円)に落ち込み、今年は6億500万ドル(約672億円)まで激減する見通しであるとことを明らかにした。

 FIFAは2018年のW杯で11億ドル(約1222億円)の収益が出ることを当てにしており、4年間の会計サイクルでは約1億ドル(約111億円)の黒字を計上することに加え、主にテレビ放映権で巨大利益を得られることによって、2018年の預金残高は17億ドル(約1888億円)まで回復するとしている。

 FIFAのジャンニ・インファンティーノ(Gianni Infantino)会長は現在、組織の改革に取り組んでいるものの、合計200以上もある各連盟への支払いも増加しており、その費用が重くのしかかっている。

 インファンティーノ会長は、組織の大幅な透明化に向けて動いていることをアピールしながら、「FIFAを襲った近年の重大な危機的状況によって、公正な抜本的措置が求められた。それに対するわれわれの回答は、組織のイメージと名声を汚した一連の事件に一線を画すという揺るぎない決意を示すことだ」と述べた。

 インファンティーノ会長の年収は150万ドル(約1億6700万円)と公表されており、ブラッター前会長の半分以下となっている。

 FIFAによると、2016年の損失の主な理由は新たな経理規則としており、以前は利益の帳簿記載を契約時に行っていたが、現在の規則では、例えばW杯の場合は契約が終了した時のみ記載できることになっている。しかしながら会計の専門家は、この新たな規則では2016年の損失は3500万ドル(約39億円)にすぎないと指摘している。

 FIFAは現在もスキャンダルが尾を引いており、調査のために5000万ドル(約56億円)を費やしている。(c)AFP/Ben Simon