【4月6日 AFP】リビアの首都トリポリ(Tripoli)を実効支配している武装勢力は5日、国連(UN)が後押しする統一政府に権限を移譲する意向を表明した。内戦状態が続くリビアの政治的分裂の解消に向けた国際的取り組みにとって、大きな前進となった。

 トリポリを支配する武装勢力は、AFPに送付した声明で、リビアの「国益を守り、流血と分裂を避ける」ために権限を移譲する決断を下したと述べている。声明は、同勢力の「法務省」ウェブサイトにも掲載されている。

 リビアでは、2014年半ばに武装組織連合がトリポリを掌握して以来、2つの政権が併存し、国際社会から承認を受けた暫定政権は国内東部への退避を余儀なくされていた。

 国際社会は、国内でのイスラム過激派組織の勢力拡大と密航の横行への対処に必要不可欠なものであるとして、統一政府の樹立に協力するよう、双方に呼び掛けていた。

 先週には、国連の後押しを受けているファイズ・シラージュ(Fayez al-Sarraj)暫定首相らがトリポリ入りしていた。(c)AFP/Mohamad Ali Harissi