【11月16日 AFP】男子テニス、ATPワールドツアー・ファイナル(ATP World Tour Finals 2014)は15日、英ロンドン(London)のO2アリーナ(O2 Arena)で準決勝が行われ、大会第4シードの錦織圭(Kei Nishikori)は1-6、6-3、0-6で第1シードのノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)に敗れ、決勝進出はならなかった。

 錦織は今大会初めてジョコビッチに厳しい試合を強いたが、決勝へ進出したのは世界ランキング1位のジョコビッチだった。

 今大会、圧倒的な強さで悠々と勝ち上がってきたジョコビッチは、この試合では錦織に押される時間帯もあり、10月以来久しぶりにセットを失ったが、最後は力強さを取り戻して自身4度目となるツアー・ファイナルの決勝進出を決めた。

 27歳のジョコビッチは、これでツアー・ファイナル14連勝を含め、室内での試合の連勝を31に伸ばした。決勝では第3シードのスタン・ワウリンカ(Stan Wawrinka、スイス)を退けた第2シードのロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)と対戦する。

 これまで、この大会で3度トロフィーを掲げているジョコビッチは、決勝では1980年代のイワン・レンドル(Ivan Lendl)氏以来となる大会3連覇を目指して戦う。

 ジョコビッチは「ケイは素晴らしいプレーをしたし、今季は最高のシーズンを過ごしている。でも、第3セットで何回かあったダブルフォールトが痛かったんじゃないかな」とコメントした。

 一方、こちらも見事なシーズンを送っている錦織は、9月の全米オープン(The US Open Tennis Championships 2014)では準決勝でジョコビッチを破って決勝に勝ち進み、アジアの選手としては初めてツアー・ファイナルに出場してきた。

 24歳の錦織は、第2セットではジョコビッチのリズムを崩して流れを引き寄せたかに見えただけに、悔やまれる試合となった。

 錦織は「勝利には近づいていたと思う。最初のセットは向こうがすごく良くて、こんなに差があるのかと思ったけど、第2セットはいいスタートを切れて、相手にプレッシャーをかけることができた」とコメントした。

「第3セットも最初はいけると思ったが、相手が世界一の選手だということを意識しすぎた。そこで焦ってしまって、彼を立ち直らせてしまった。すごく残念」

(c)AFP/Steven GRIFFITHS