【10月29日 AFP】米情報機関がスペインの一般市民の通話を傍受していたとされる問題で、スペイン政府は28日、ジェームズ・コストス(James Costos)米大使を外務省に呼び、「不適切で容認できない」行為だと非難するとともに詳しい説明を求めた。

 米国が各国の一般市民やアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)独首相をはじめとする首脳の通信傍受・監視していたとされる問題は、世界的なスキャンダルに発展している。

 スペインでの通話傍受が報じられた28日は、米国の監視行為が欧州市民の「基本的人権」にどのような影響を及ぼしたかを話し合うため、欧州議会(European Parliament)の使節団がワシントンD.C.(Washington D.C.)を訪問した日と重なった。訪問は3日間の予定で、銀行データの提供に関する欧米間協定の一時差し止めも視野に精査される。

 スペイン外務省高官がコストス米大使に面会したのは、全国紙エルムンド(El Mundo)が、米国家安全保障局(National Security AgencyNSA)がスペインで1か月に6050万件の通話を監視していたと報じた数時間後のことだった。

 コストス米大使は声明を発表し、米安全保障プログラムの一部は米国民を保護する上で「重要な役割」を果たしており、同時に同盟国の国益を守る上でも有益であると釈明。さらに、スペインの懸念に対応するため尽力すると約束した。

 エルムンド紙は、司法による適切な権限を得ずに通話を傍受することは犯罪行為に当たるとして、スペイン検察当局はNSAをスパイ罪で起訴すべきだと論じた。(c)AFP/David WILLIAMS