【11月25日 MODE PRESS】「モスキーノ(Moschino)」のクリエーティブ・ディレクターを務めるデザイナーのジェレミー・スコット(Jeremy Scott)は、自身のコレクションについて批評家が何を言おうが一向に構わないと明かし、自分が唯一気にするのは一般の人々の反応であって、「国民のプリンセス」と呼ばれた故ダイアナ元英皇太子妃(Princess Diana)のように自身も「国民のデザイナー」になるのが夢だと語った。

 「批評家らに嫌われても何とも思いません。ダイアナ元妃が国民のプリンセスと呼ばれたように、私は国民のデザイナーになりたいのです。ファッションは楽しいものであるべきです」とジェレミー。

 今年2月、米ファストフード大手マクドナルド(McDonald's)にインスパイアされたというデビューコレクションを発表して業界を仰天させたジェレミーは、自分のデザインが議論を呼んだことについて、「正直な話、みんながそこまでショックを受けたことがショックでした・・・でも議論をもたらしたことについてはうれしく思っています。今日ではまれなことですからね」と語った。

 今年9月に発表した、バービー人形にインスパイアされたという15年春夏コレクションでも、同様の注目と批判が集まった。業界で影響力のある人々がこぞって「物議を醸す」コレクションに冷淡な目を向けた。

 しかしジェレミーは自身のコレクションを擁護し、バービーという「何もかもを網羅する」アイコン的人形にインスパイアされたのだと説明した。「一番のインスピレーション源はバービーです。彼女の昼から夜までのルックを表現しました。ご存知の通り、バービーはいろんな格好をします。ローラースケートルック、ジョギングルックなど、ありとあらゆるルックがあり、彼女ほどの有名人は他にいません」

「女の子なら誰でも、男の子だって多くの子どもがバービーのファンとして育ってきています。だからこそ今季のコレクションのテーマにしました。バービーがすべてを体現しているので、他に参考にしたものはありません。バービーは喜びをもたらしてくれる存在です。そしてそれは、私が仕事をする上で目指していることそのものです。それに、私自身も議論の的になることが多い人間なので、共通点が多いのです。深く考えすぎる方もなかにはいるようですが、彼女は人形です、おもちゃですよ。私の側で言えば、単なるファッションなんですから、嫌いなら買わなければいい。ごくシンプルな話です」(c)Bang Showbiz/MODE PRESS