【4月22日 CGTN Japanese】中国の不動産市場において、住宅価格が上昇する都市の数が増えています。国家統計局が16日に発表した「2025年3月の70都市における商品住宅販売価格動向」によると、3月の住宅市場は取引が活発化し、一線都市の新築住宅価格は前月比で上昇しました。二線・三線都市でも価格の下落幅が縮小しており、全体的に市場が安定に向かっています。

 3月には、新築住宅価格が前月比で上昇した都市が24都市となり、前月より6都市増えました。また、中古住宅で価格が上昇した都市も10都市と、前月から7都市増えています。これは、政策による支援の効果が市場に波及し始めたことを示しています。

 特に一線都市では、価格の持ち直しが顕著です。新築住宅価格は4カ月連続で上昇しており、二線都市では価格の下落が止まる傾向が強まっています。上海では高価格帯の住宅が活発に売れたことで、価格上昇率は0.7%に達し、全国で最も高い伸びを記録しました。

 成都市も0.5%の上昇率を示し、特に1~3月における1000万元(約2億円)以上の高級物件の取引は前年同期比で大幅に増加しました。この他、杭州や寧波、天津でも上昇が見られました。市場関係者は、政策の効果と市場の信頼回復が、今後のさらなる回復を後押しすると分析しています。

 中古住宅市場でも「小陽春」と呼ばれる回復傾向が見られ、一線都市では3月の価格が前月比で0.2%上昇しました。特に杭州では中古住宅価格が1.0%上昇し、取引件数も大幅増となっています。これは低価格物件の消化が進み、売り手の期待値が上がったことが背景にあります。

 1~3月の中古住宅の取引比率は全体の65%を占め、一線都市では70.5%に達しました。専門家は、中古住宅市場が今回の春の回復の中で最も大きな恩恵を受けていると指摘しています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News