【5月4日 CNS】「0.01元の野菜を注文すると、青菜が一枚多くなるが、1元(約21円)の包装料が追加される。メニューのオプションをつけると、余分に1元の包装料がかかる。よく見ないと見落としてしまうこともある」と、北京市海淀区(Haidian)の大学4年生、李秀(Li Xiu)さんは理解に苦しんでいる。

 オプションを追加すると余分な包装料がかかってしまう、包装料を支払っても必ずしも包装が提供されるわけではない、店頭受取とテイクアウトの包装料が一致しない。多くの消費者はテイクアウトで包装料が追加されること自体は問題と思ってはいないが、包装料の徴収が「どんぶり勘定」になっていることには、理解に苦しんでいるようだ。

「朝食の茶葉卵一つで1元の包装料が取られると、二つ買うと2元(約43円)になるが、届いてみると、すべてが一つのビニール袋に入っていた」と、河南省(Henan)鄭州市(Zhengzhou)の女性、周(Zhou)さんは、「私が支払った包装料は一体どこに使われたのか?」と疑問に思っている。

 また、多くの消費者は、数杯のミルクティーを購入した際にも、包装料が加算されることに気づいている。しかし、店頭で同じミルクティーを購入しても、包装料は発生しない。

 包装料については、店側も悩んでいる。北京市東城区(Dongcheng)の羊肉スープ店の店長は、「テイクアウト容器、包装袋、使い捨ての割り箸やスプーンにはコストがかかる。さらに、プラットフォームの注文手数料や消費者へのクーポン補助金を考慮すると、コストを回収するために包装料を少し上乗せしないといけない」と説明している。

 これに、消費者は納得していない。北京市昌平区(Changping)回龍観(Huilongguan)コミュニティーに住む女性の盧(Lu)さんは、「テイクアウト容器は大量購入されるため、コストはそれほどかからないはずだ。キャンペンやクーポン補助金が原因であれば、店舗側は参加しなければよいだけだ。コストを消費者に転嫁すべきではない」と語る。

 テイクアウトの包装料の徴収基準について、河北厚諾法律事務所の雷家茂(Lei Jiamao)弁護士は、消費者は品質保証、適正価格、正確な計量などの公正な取引条件を享受する権利があるのだから、事業者は包装料を徴収する際に明示すべきだと述べている。「一部の事業者は商品やサービスを提供する際に、関連するカテゴリと料金を明示しているように見えるが、そのサービスの具体的な内容、包装方法、仕様などは明確に示されていないことがあり、明示的な価格表示には該当しない場合がある。一部の事業者は、消費者が知らない状態で包装料を多重に徴収する『火事場泥棒』の手口で、事実上、消費を強いている可能性がある」と、雷弁護士は消費者に注意を呼びかけている。

 また、雷弁護士は、プラットフォームはテイクアウトの包装料の規制を強めるべきであり、事業者は商品の特性、食べ物内容、包装袋の実際の使用量などを総合的に考慮して適切な包装料を設定し、消費者に明示するよう提案している。(c)CNS-工人日報/JCM/AFPBB News