【4月3日 Xinhua News】中国西北地域の歴史ある都市、甘粛省天水市が名物料理「麻辣燙(マーラータン)」で人気を集めている。インターネットで沸騰したブームは、長い歴史を持つシルクロードの古城の文化観光市場を活性化している。

 マーラータンブームは「西北観光」発展の新たなチャンスとなり、現地の文化観光産業の新たな推進力となっている。3月1~22日に天水市を訪れた観光客は延べ276万人、観光収入は16億元(1元=約21円)に上った。麦積山石窟、伏羲(ふくぎ)廟、麦積山温泉など市内の観光スポットへの客足も増えている。

 甘粛省旅遊発展研究院の把多勲(は・たくん)執行院長は、マーラータンが観光客の呼び込みにつながった背景には資源と文化の下支えがあると指摘する。同市は観光客を引き留めるため豊富な文化遺産を掘り起こし、文化イベントを次々と打ち出している。春節(旧正月)限定のパフォーマンス「社火」を引き続き街中で開催しているほか、2020年に現地で上演され注目を集めた大型の体験型演劇作品「天水千古秀」も再演されている。

 マーラータンブームはまた現地の特産農業品の人気にも火をつけた。同市甘谷県にあるトウガラシ生産加工企業では各通販サイトの注文数が1日当たり1万件前後に急増し、多くの人気インフルエンサーが協力を求めてくるようになったという。京東集団(JDドットコム)のデータによると、天水市のトウガラシやラー油、甘粛省の手擀粉(ジャガイモ麺)、同省定西市のジャガイモの販売額はこの2週間、前の2週間に比べていずれも倍以上に増えている。(c)Xinhua News/AFPBB News