【4月1日 東方新報】中国民用航空局は3月29日、2023年末現在、中国のドローン登録総数は127万機に達し、前年比32.2パーセント増加したと明らかにした。

 3月上旬に開催された全国両会(全国人民代表大会・中国人民政治協商会議)期間中に承認された2024年の政府活動報告書には、中国が新しい高品質な生産力を構築するための方策として、低空経済とドローン産業の成長戦略を含め、新しい成長動力を育てることが記されている。

 北京市を拠点とする「航空知識(Aerospace Knowledge)」誌の王亜男(Wang Yanan)編集長は、中国のドローン業界が急速に発展しており、将来的にその成長が加速すると見込まれると話した。さらに、民間用ドローンの種類が細分化され、多くの異なる業界で利用されるようになると述べた。

 王編集長は、中国の高度な製造技術がさまざまな種類のドローンの生産を可能にし、業界の成長を支える基盤になっていると指摘した。

 2023年、中国の民間ドローンの累積飛行時間は前年比11.8パーセント増の2311万時間を記録した。民生用ドローンは、農業、林業、畜産業、漁業のほか、娯楽、写真撮影などの分野で広く導入されている。

 さらに、都市環境や物流セクターでのドローン利用における初期の管理方式と技術基準が、さらなる発展のための土台を築いている。国営新華社通信によると、有人および無人のドローン飛行のテストおよび検証フェーズが進行中であると報じられた。

 中国製ドローンが軍事目的に使用されているとの西側諸国からの批判に対して、王編集長は中国がドローン輸出に関する厳格な規制を設け、世界の安全保障を守るための具体的措置を取っていると述べた。

 中国は2023年7月、特定の無人航空機と関連品目の輸出を制限する二つの通知を発表した。これは、民間用ドローンがますます軍事目的に転用されている中、責任ある大国から期待される措置であり、特に地域の安全に寄与するものだ。

 王編集長は、「しかし、民生用ドローンは販売後の追跡が難しく、西側諸国の主張は世界の安全保障ガバナンスに関わる問題であり、中国だけの責任ではない」と述べた。(c)東方新報/AFPBB News