【3月16日 Xinhua News】スウェーデン家具販売大手、イケアの中国現地法人のポンタス・エルンテル社長兼最高サステナサステナビリティ責任者(CSO)はこのほど、新華社の書面インタビューに応じ、「この20数年、中国経済が急成長し、人々が素晴らしい生活を追い求めるにつれて、イケアの中国事業も発展を続けてきた。進んでいる中国の質の高い発展は中国市場に対する私たちの信頼を高めている」と語った。

 イケアは1998年、中国本土初の店舗を上海にオープンした。エルンテル氏は「私たちは中国の経済発展の恩恵を受け、中国の人々の生活向上を支えると同時に、事業でも大きな成功を収めた。人々の素晴らしい生活への憧れと、質の高い発展を通じて人々の生活向上を図る中国の取り組みから、中国消費市場には高い潜在力があることがわかった」と述べた。

 中国の市場や消費者との継続したやり取りを通じ、イケアはそのユニークな消費動向と好みを捉えた。それを踏まえてここ数年は、現地化発展戦略を打ち出しており、消費者志向のホームファニシング製品、サービス、ソリューションを継続的に提供する取り組みも、中国市場における長期的な発展に対する強い自信を示している。

 「消費促進を進める中で、消費者が理性的な消費を重視する一方、多角的な消費需要を抱いていることも分かった」。エルンテル氏は、人々が質の高いコストパフォーマンスを求めており、生活の質を向上させ、「情緒的価値」(商品やサービスを購入、利用することによって得られる心理的価値)や自分を喜ばす体験をもたらす製品の購入を希望しているとし、「私たちは製品の品質を厳格に保証すると同時に、より多くの消費者がお得な価格で、素晴らしい生活を創造する手助けをしていきたい」との考えを示した。

 さらに、持続可能な発展が中国市場の重要な課題であるとし、イケアの長期的な発展戦略でもあると強調。グリーン消費の理念が近年、消費者に浸透しつつあることから、それを「ヒト」「モノ」「空間」の3要素に取り込み、ホームファニシング製品、消費シーン、消費の相互作用という角度から、消費者の持続可能な消費の実践を奨励していると述べた。

 中国が今年も引き続き、質の高い発展に関連する措置を打ち出していることは、イケアが中国市場への投資を継続する自信を強めていると指摘。中国市場での長期的で健全かつ持続可能な事業展開にも多くのチャンスをもたらすとした。「イケアは中国を世界で最も重要な戦略市場の一つと見ている。中国市場でバリューチェーンを整備し、長期的で健全かつ持続可能な発展を目指している。今後は中国のパートナーと提携し、新たなチャンスをつかみ、さらなる発展を実現したい」と期待を語った。(c)Xinhua News/AFPBB News