【3月16日 CNS】中国・山西省(Shanxi)は3月10日に、2023年度山西省の重要な考古学的新発見を発表し、運城市(Yuncheng)平陸県(Pinglu)良庄村の夏王朝の遺跡(良庄遺跡)、臨汾市(Linfen)霍州市(Huozhou)陳村の金・元・明代の陶磁器窯跡(霍州窯跡)など六つが入選した。

 3月9日から10日まで、21の候補プロジェクトがそれぞれの責任者によって報告された。これらの考古学的発見には、襄汾県(Xiangfen)陶寺郷(Taosi)の4000年以上前の龍山文化遺跡(陶寺遺跡)があり、400年以上前の明代の墓もある。報告会は山西省考古研究院、山西大学(Shanxi University)考古文博学院、山西考古文博研究院により共同で開催された。


 専門家、メディア、学者からなる審査委員会の投票により、2023年度山西省の重要な考古学的新発見が最終的に発表された。それは、晋城市(Jincheng)沁水県(Qinshui)鄭庄鎮(Zhengzhuang)八里村の新石器時代の遺跡(八里坪遺跡)、運城市夏県(Xia)裴介鎮(Peijie)轅村の新石器から夏・商時代の遺跡(夏県轅村遺跡)、良庄遺跡、運城市聞喜県(Wenxi)東周時代の遺跡(上郭遺跡)、大同市(Datong)平城区(Pingcheng)鉄牛里コミュニティの北魏時代の遺跡(平城遺跡)、霍州窯跡の六つだ。

 その中でも、霍州窯跡は2023年度全国十大考古学的新発見の最終評価にも選出されている。専門家は、霍州窯跡が金・元・明といった各時代の特色ある陶磁器製造の成果を通じ、中国の陶磁器の発展の歴史に寄与したと考えている。さらに、中華文化の多元一体というプロセスの具体的な媒体であり、生き生きとした解釈を提供している。

 また、良庄遺跡の発掘は、晋南(山西省南西部)地域の夏王朝の文化構造、夏王朝の晋南と豫西(河南省西部)との関係や早期の王朝国家による晋南地域への管理・制御についての研究など、重要な情報と手がかりを提供している。これは、従来の空白を埋める重要な発見だ。平城遺跡から出土した大量の仏教泥像は、平城の仏教芸術の研究に新たな実物資料を提供する仏教考古学の重要な発見となっている。

 山西省考古研究院の範文謙(Fan Wenqian)院長は、山西という古き良き土地には深い歴史文化が秘められており、独自の考古学的資源を有している。これは中国の百万年にわたる人類史、一万年の文化史、そして五千年の文明史を豊かにする重要な場所だ」と述べている。近年、同研究院は国内の数々の大学や研究機関と戦略協定を結び、人材育成と科学研究プロジェクトの面で、山西の考古学の発展を共同で推進している。(c)CNS/JCM/AFPBB News