【3月11日 AFP】サッカー韓国代表は11日、今月行われるタイとの2026年W杯北中米大会(2026 World Cup)アジア2次予選に向けたメンバーを発表し、孫興民(Son Heung-min、ソン・フンミン)と衝突した李康仁(Lee Kang-in、イ・ガンイン)も招集された。

 孫と李はチームが敗れたアジアカップ(2023 AFC Asian Cup)準決勝のヨルダン戦前日に口論になり、孫が指を脱臼する事態になった。

 聯合ニュースが伝えたところによれば、黄善洪(Hwang Sun-hong、ファン・ソンホン)暫定監督は二人と話した上でメンバーを選んだと明かし、「李康仁はファンとチームメートに心から謝罪する機会を求めていたし、孫興民も、全員で康仁を受け入れて前へ進むべきだと話している」とコメントした。

 騒動については「二人だけの問題ではないと考えている」「選手からコーチ、サポートスタッフまで、その場にいた全員の責任だ」とし、「次のタイとの2試合に向けて全員で準備を進め、ファンの前で過ちを償いたい」と話した。

 報道によると、李をはじめとする若手が卓球をするために夕食を早めに済ませたことが、孫ら年長選手の怒りを買い、衝突につながった。孫らは試合前日の夕食でチームの団結を深めるという長年の伝統を大切にしたかったとされている。

 李は大会後に孫に謝罪し、孫も二人が笑顔で肩を組んでいる写真と、李を許してほしいと呼びかけるメッセージをSNSに投稿した。黄監督は「私の代表選手としての経験から言えば、こういう出来事は早めに対処すれば逆にチームの結束を深めることもある」と話している。

 今回のメンバーには孫も選ばれた。

 韓国代表は、アジアカップ限りで解任されたユルゲン・クリンスマン(Jurgen Klinsmann)前監督の下で2次予選2連勝。タイとの2連戦は3月21日と26日に行われる。大韓サッカー協会(KFA)は、6月のシンガポール戦と中国戦までに正式な指揮官を決めたいと考えている。(c)AFP