【2月27日 Xinhua News】中国江蘇省南通市の外向型(輸出指向型)農業総合開発区でこのほど、漁業と発電を一体的に手がける1万ムー(約667ヘクタール)にわたる「漁電共生」の太陽光発電プロジェクトが運用とグリッド接続を開始した。同市の太陽光発電規模がさらに拡大した。

 南通市は中国東部の黄海沿岸に位置し、安定した地質条件と十分な日照量を有する。プロジェクト実施場所では、養殖場の上に紺色のソーラーパネルの列が整然と並び、太陽の光を受けて輝いている。グリッド接続のために引かれた送電線は約3・7キロ、設置された鉄塔は12基、定格送電容量は600メガワット。接続後の年間平均発電量は7億1千万キロワット時となる見込みで、地域のエネルギー構造のさらなる最適化が期待できる。

 同市の新エネルギー設備容量(発電能力)は1214万4700キロワット、うち太陽光発電は461万8800キロワットに上る。昨年の発電量は217億2千万キロワット時で、市全体の総電力使用量658億5300万キロワット時の約33%を占める。

 中国送電大手、国家電網傘下の国網南通供電制御センターの劉海東(りゅう・かいとう)主管は「地域の負荷曲線や新エネルギーユニットの出力、ユーザーの炭素排出量などのデータを集め、風力・太陽光発電の出力予測を行っているほか、負荷状況を考慮しながらエネルギー貯蔵を調整し、より合理的な制御戦略を提案、グリーンエネルギーの全量消費を確保している」と語った。

 同じく国家電網傘下の国網江蘇省電力はさらに、新エネルギーのより確実な消費を促すため、配電網のモニタリングや予測を可能とする革新的な感知システムを構築。分散式太陽光発電のモニタリングや電力予測の課題を解決し、同省におけるエネルギーのクリーンシフトや低炭素化を推進している。(c)Xinhua News/AFPBB News