【2月12日 CGTN Japanese】中国南部の沿海都市の広州市増城区に住む83歳男性の李さんはしばらく前に、肺がんの手術を受けました。その1か月後、家族が肺がんの検査を受けたところ、2人の息子も早期肺がんと診断されました。親子3人はなぜ、相次いで肺がんになったのでしょうか。

 李さんは半年前に、健康診断によって早期肺がんとわかり、一定期間の治療を経て、南方医科大学中西医結合病院胸部外科の張才銘医師が率いる医療チームによる低侵襲手術を受けました。術後の回復は良好でした。張医師は李さんの退院時に、家族も肺がんリスクの高い人であり、検査を受ける必要があると忠告しました。

 李さんの60歳の長男と55歳の次男が1か月後に検査を受けたところ、いずれも悪性の疑いのある肺の結節が検出されました。張医師の医療チームが兄弟2人の手術を担当することになりました。病理結果はすべて悪性結節でした。2人は術後に回復して退院しました。

 張医師は、「李さんと長男は長年にわたりたばこを吸ってきた。次男はたばこを吸わないが、家族の多くの人が肺がんにかかっており、いずれも肺がんのリスクが高い人だ。肺がんの発症は隠ぺい性がある。早期肺がんの多くは明らかな症状がないために、リスクの高い人には定期的に高分解能CT検査を受けることを勧める」と説明しました。

 専門家は、「家族遺伝の観点からいえば、一部の人は遺伝子の関係で腫瘍に比較的にかかりやすい体質だ。臨床でよく見られる遺伝リスクの高い腫瘍には乳腺腫瘍、胃腸管腫瘍、卵巣腫瘍、前立腺腫瘍などがある」と紹介した上で、「家族に多くの腫瘍患者が出現した場合、腫瘍遺伝に関する専門的な問診を受け、遺伝子検査などの手段によって、遺伝性腫瘍であるかどうかを確かめる必要がある。しかし、腫瘍にかかりやすい体質と診断されても、必ずしも腫瘍にかかるわけではない。このような人は発症リスクが一般の人よりも高いということだ」とアドバイスしました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News